最新記事

米中対立

米次期商務長官「中国の貿易慣行に積極的に対抗」 通信網防御へ

2021年1月27日(水)10時42分

バイデン米大統領が商務長官に指名したジーナ・レモンド氏は26日、上院の商業科学運輸委員会で行われた指名承認公聴会で証言し、米通信網を中国企業から守ると言明した。写真はオンラインで証言するレモンド氏。代表撮影(2021年 ロイター)

バイデン米大統領が商務長官に指名したジーナ・レモンド氏は26日、上院の商業科学運輸委員会で行われた指名承認公聴会で証言し、米通信網を中国企業から守ると言明した。

レモンド氏は、中国の貿易慣行に対し「積極的」な措置で対抗するとも強調。「中国の行動は反競争的」とし、あらゆる措置を講じて「公平な競争」の実現を目指すと述べた。

さらに、国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)や中興通訊(ZTE)に言及し、「自分の権限内で全ての政策手段を可能な限り駆使し、中国の妨害や不正な影響力から米国民と米国の通信網を防御する」と表明した。

同時に、ファーウェイを米国の経済ブラックリストにとどめるかという共和党のクルーズ上院議員の質問に対しては、「政策を見直すと同時に、議会や業界、同盟国と協議し、米国の国家および経済に絡む安全保障に何が最善なのか判断する」と応じた。

レモンド氏がコミットメントを示さなかったことで、他の共和党議員からは批判の声が上がり、サッセ上院議員は「ファーウェイは依然、中国共産党に操られたハイテク企業であり、米国家安全保障への重大なリスク」との認識を示した。

トランプ前政権の下、商務省はファーウェイやZTEのほか、中芯国際集成電路製造(SMIC)や監視カメラ大手の杭州海康威視数字技術(ハイクビジョン)など、中国企業数十社を事実上の禁輸リストに追加していた。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・新型コロナが重症化してしまう人に不足していた「ビタミン」の正体
・世界の引っ越したい国人気ランキング、日本は2位、1位は...
→→→【2021年最新 証券会社ランキング】



ニューズウィーク日本版 ジョン・レノン暗殺の真実
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年12月16日号(12月9日発売)は「ジョン・レノン暗殺の真実」特集。衝撃の事件から45年、暗殺犯が日本人ジャーナリストに語った「真相」 文・青木冨貴子

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

かじ取り誤るとデフレに戻る可能性、日銀と共通認識=

ビジネス

現在の円安「経営にマイナス」4割超、適正133.5

ワールド

暗号資産テラUSD開発者に禁錮15年、暴落で巨額損

ビジネス

米アップル、エピックとの独禁法訴訟で命令の一部撤回
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 2
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれなかった「ビートルズ」のメンバーは?
  • 3
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキャリアアップの道
  • 4
    【揺らぐ中国、攻めの高市】柯隆氏「台湾騒動は高市…
  • 5
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 6
    首や手足、胴を切断...ツタンカーメンのミイラ調査開…
  • 7
    受け入れ難い和平案、迫られる軍備拡張──ウクライナ…
  • 8
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 9
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地…
  • 10
    「何これ」「気持ち悪い」ソファの下で繁殖する「謎…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 7
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 8
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 9
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 10
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中