韓国・現代自動車と傘下の起亜自動車の米法人は27日、エンジントラブルなどに関する160万台のリコール(回収・無償修理)の遅れなどをめぐる問題で、米運輸省道路交通安全局(NHTSA)との間で計2億1000万ドルの民事制裁金を支払うことで合意した。

NHTSAは両社がリコールに関して適切な情報の届け出を怠っていたと指摘した。

安全性測定のコストなどを含め現代は民事制裁金計1億4000万ドル、起亜は計7000万ドルを支払う。また現代は、安全性の実地検査・研究を行う機関の米国設置と新たな安全データ分析システム導入に向けて4000万ドルを投資することでも合意した。

現代北米の最高安全責任者(CSO)は「潜在的な安全性に対する懸念への対応を強化する措置を迅速に講じる」と強調。起亜は声明で「疑惑は否定するが、当局との紛争長期化を避けるために合意した」とした。

問題となったのは2015年と17年に実施された軸受けの摩耗やエンジンの欠陥に関するリコール。11─14年製の「ソナタ」、13─14年製の「サンタフェ」、11─14年製の「オプティマ」などが対象だった。

起亜は米国にCSO率いる安全部門を設置することで合意。両社ともNHTSAへの届け出を独立して行う第三者の監査役を配置する。

現代は14年8月にも1735万ドルの罰金を支払うことで合意した。2件の事故被害に関連したブレーキの欠陥をめぐって、「ジェネシス」4万3500台のリコールが遅れたことが問題視され、NHTSAは「安全性に関する不具合への対処方法を転換する必要がある」と警告していた。

一方、今回の合意は、NHTSAが現在調査中のエンジン出火問題は対象外。衝突事故には至っていないものの一部車両のエンジンがリコールされ、19年には一部の州が多数のエンジン出火が報告されたとして不正の有無を調査していると報じられた。

[ロイター]
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