最新記事

FRB

イエレンFRB議長、年内利上げの課題は発信力

2015年10月29日(木)14時09分

 元FRB副議長のアラン・ブラインダー氏は「イエレン氏はもっと積極的になるべきだというのがわたしの意見だ。それは主に内部の不協和音を減らしたり、場合によっては完全に除去する効果がある。12月に利上げするとしても、市場におけるショックや驚きは少なくなる」と述べた。

地ならしの機会

 イエレン氏が市場に利上げに備える態勢を整えさせる機会は、12月2日にワシントンの経済クラブで予定されている講演と、翌3日の議会証言になるかもしれない。

 そのころまでには、FRBは10月の物価指標や製造業、貿易、小売売上高に関するデータを入手できる。10月の雇用統計もイエレン氏の手元にあるだろう。もっとも12月FOMC前に判明する最後の雇用統計である11月分の発表は12月4日だ。

 ソシエテ・ジェネラルのチーフ米国エコノミスト、アネタ・マルコフスカ氏は、12月利上げは見送られると予想しながらも、今回のFOMC声明について利上げに向けて「市場の背中をやさしく押すささやかな試み」と分析。今後発表されるデータが利上げの確率を高めるか、そうでなければFRBは利上げが近づいているとのシグナルを送らざるを得なくなるとの見方を示した。

 ブラインダー氏は、イエレン氏が同僚の発言を「締め付ける」ことはないだろうが、11月終盤か12月初めに決定的な発言を行って彼らの見解を「場外へと締め出す」とみている。

 その上で「イエレン氏がもしも何をすべきかはっきりした考えを持っているのなら、彼女がそうした意見を非常に強力に前面に出して異論を圧倒していくのはほぼ間違いない」と語った。

[ニューヨーク 28日 ロイター]

120x28 Reuters.gif
Copyright (C) 2015トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国コスコの船舶がホルムズ海峡通過、2度目の試み 

ビジネス

金融政策「良い位置」、イラン情勢の影響見極めへ様子

ビジネス

米FRB議長、新卒者の長期的な雇用見通し楽観視 A

ワールド

エジプト大統領、トランプ氏にイラン紛争停止訴え 原
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
2026年4月 7日号(3/31発売)

国際基準の情報開示や多様な認証制度──本当の「持続可能性」が問われる時代へ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    「水に流す」日本と「記憶する」韓国...気候と地理が育んだ「国民意識の違い」とは?
  • 3
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思われるドローンの攻撃を受け大炎上
  • 4
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度…
  • 5
    ビートルズ解散後の波乱...「70年代のポール・マッカ…
  • 6
    ヒドラのように生き延びる...イランを支配する「革命…
  • 7
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反…
  • 8
    【銘柄】東京電力にNTT、JT...物価高とイラン情勢に…
  • 9
    アリサ・リュウの自由、アイリーン・グーの重圧
  • 10
    イタリアに安定をもたらしたメローニが国民投票で敗…
  • 1
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 2
    「水に流す」日本と「記憶する」韓国...気候と地理が育んだ「国民意識の違い」とは?
  • 3
    三笠宮彬子さまも出席...「銀河の夢か、現実逃避か」モナコ舞踏会に見る富と慈善
  • 4
    中国の公衆衛生レベルはアメリカ並み...「ほぼ国民皆…
  • 5
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度…
  • 6
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊…
  • 7
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?..…
  • 8
    作者が「投げ出した」? 『チェンソーマン』の最終…
  • 9
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 10
    オランウータンに「15分間ロックオン」された女性のS…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 6
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 7
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 8
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中