制裁緩和でロシアに経済的恩恵とゼレンスキー氏、中東情勢注目に懸念
写真はウクライナのゼレンスキー大統領。2月24日、キーウで撮影。REUTERS/Valentyn Ogirenko
John Irish Gianluca Lo Nostro
[パリ 13日 ロイター] - ウクライナのゼレンスキー大統領は13日、米国が対ロシア制裁を緩和し、ロシア産原油の販売を一時的に認めたことについて、ロシアに経済的恩恵を与え、紛争終結に寄与しないと指摘した。中東紛争に世界の関心が向かっていると認めた。
米政府は12日、現在海上で滞留しているロシア産原油・石油製品の購入を各国に認める30日間のライセンスを発行した。ベセント財務長官は、イラン戦争で混乱する世界のエネルギー市場を安定させるための「短期的」かつ「対象を限定した」措置だとし、ロシアに大きな経済的利益をもたらすことはないと説明した。
ゼレンスキー氏は、マクロン仏大統領との共同会見で「米国の緩和措置は、ロシアに戦争資金として約100億ドルをもたらす可能性がある。これは間違いなく平和の実現には役立たない」と述べた。
イラン紛争は、西側諸国からウクライナへの防空システムなど防衛装備品の供給にも影を落としている。イランの攻撃への対応で、ペルシャ湾岸諸国でミサイルなどが消耗している。ゼレンスキー氏は、ウクライナの防空ミサイル不足がより一層深刻になると述べた。
マクロン大統領は、欧州のウクライナ支援方針を阻むものは何もないと述べ、詳細に踏み込まずウクライナへの武器支援を強化すると述べた。対ロシア制裁を解除する正当な理由はないとし、ロシアがイラン戦争のおかげで一息つけると考えるのは見当違いだと指摘した。
ゼレンスキー氏は、フランス・パリの大学での講演で「中東での戦争は、ウクライナにとって良いことは何一つない。世界の関心が中東に向かっているのは理解できる」と述べた。





