中国はエネルギー輸出国に転換へ=ロスネフチCEO

ロシアエネルギー大手ロスネフチのイゴール・セチン最高経営責任者(CEO)は21日、中国は完全なエネルギー自給を目指しており、予見可能な将来に主要なエネルギー輸出国に転じるとの見通しを示した。写真はモスクワで5月撮影(2025年 ロイター/Maxim Shemetov)
[サンクトペテルブルク 21日 ロイター] - ロシアエネルギー大手ロスネフチのイゴール・セチン最高経営責任者(CEO)は21日、中国は完全なエネルギー自給を目指しており、予見可能な将来に主要なエネルギー輸出国に転じるとの見通しを示した。サンクトペテルブルク国際経済フォーラムで発言した。
セチン氏は、アフリカおよびアジアの人口急増と、デジタル革命がもたらした電力消費の増大により、世界のエネルギー市場の全景が変化しつつあると指摘。中国は世界のエネルギーセクター投資の3分の1を占め、再生可能エネルギーの発電能力を高め、原子力発電では世界屈指の地位にあるとし、「既にエネルギー安全保障を確立した中国は、完全なエネルギー自給への道を堂々と進んでいる」と述べた。
中国は現在、原油の最大輸入国で、天然ガスも大量に輸入している。
石油輸出国機構(OPEC)と非加盟のロシアなどで構成する「OPECプラス」の増産加速についてセチン氏は、イスラエルとイランの紛争に照らせば先見性があり、正当化できる決定だったと評価。OPECプラスが当初計画に比べて増産を1年程度前倒しする可能性もあるとの見方を示した。
セチン氏はまた、米国が多額の債務を抱えていることに触れ、歴史上の帝国は重債務が原因で没落したと指摘した。