ニュース速報
ワールド

米大統領選、民主党州の「投票を監視に行け」 トランプ氏が支持者に呼びかけ

2023年12月04日(月)12時48分

 2024年米大統領選の共和党最有力候補、トランプ前大統領(写真)は2日、中西部アイオワ州で演説し、支持者は民主党地盤の大都市に出向いて「投票を監視下に置け」と呼びかけ、前回20年の大統領選で不正がまん延したという根拠のない主張を繰り返した。アイオワ州の集会で撮影(2023年 ロイター/Carlos Barria)

Nathan Layne

[アイオワ州シーダーラピッズ 2日 ロイター] - 2024年米大統領選の共和党最有力候補、トランプ前大統領は2日、中西部アイオワ州で演説し、支持者は民主党地盤の大都市に出向いて「投票を監視下に置け」と呼びかけ、前回20年の大統領選で不正がまん延したという根拠のない主張を繰り返した。

選挙の最終結果を左右しかねない激戦州に関し、トランプ氏は投票を丹念に調べることが重要と発言。ミシガンやペンシルベニア、ジョージア各州の最大都市を挙げて選挙の精査を呼びかけた。いずれの都市も民主党の牙城で、前回選挙ではトランプ氏や支持者が偽の投票者による詐欺が横行したと言いつのっていた。

トランプ氏は「これから起きることで最も重要なのは、投票を監視下に置くことだ。皆さんはデトロイトやフィラデルフィア、アトランタなどに立ち入るべきだ」と述べた。

トランプ氏は最近、政敵を「寄生虫」呼ばわりし、歴史家の間でナチス・ドイツの言葉遣いをまねているとの批判が上がったばかり。

コロンビア大学国際公共政策大学院のティモシー・ナフタリ上級研究員は、トランプ氏は米選挙制度に対する信用を根底から覆そうとしているとの見方を示した上で「われわれは民主主義が大きく揺らぐ時代の中にいる」と述べた。

ただ、民主党もトランプ氏への攻撃を一段と強めている。アイオワ州でのトランプ氏の発言を受けてバイデン大統領陣営のスポークスマンは「25年にトランプ氏が大統領に就任すると、政府は彼の政敵を刑務所に収監するための個人的な武器となる」と言い返した。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米失業保険継続受給件数、10月18日週に8月以来の

ワールド

米FRB議長人選、候補に「驚くべき名前も」=トラン

ワールド

サウジ、米に6000億ドル投資へ 米はF35戦闘機

ビジネス

再送米経済「対応困難な均衡状態」、今後の指標に方向
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影風景がSNSで話題に、「再現度が高すぎる」とファン興奮
  • 4
    マイケル・J・フォックスが新著で初めて語る、40年目…
  • 5
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 6
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 7
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 8
    「嘘つき」「極右」 嫌われる参政党が、それでも熱狂…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    「日本人ファースト」「オーガニック右翼」というイ…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 6
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 7
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 8
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 9
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 10
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中