ニュース速報

ワールド

インド政府、ロシアと原油の割安購入を交渉中=国営石油会長

2022年05月20日(金)10時57分

インド国営石油会社ヒンドゥスタン・ペトロリアムのジョシ会長は19日、インド政府がロシアから割安な価格で原油を購入する交渉を進めていることを明らかにした。写真は2005年9月、ニューデリーで撮影(2022年 ロイター/Adnan Abidi)

[ニューデリー 19日 ロイター] - インド国営石油会社ヒンドゥスタン・ペトロリアムのジョシ会長は19日、インド政府がロシアから割安な価格で原油を購入する交渉を進めていることを明らかにした。

ジョシ氏は四半期決算発表会見の席で「政府間レベルで進行中の協議がある」と発言。「われわれはいかなる種類の機会にも前向きで、政府間で何らかの合意があれば、われわれがそれに加わるのは間違いない」と述べ、インド政府が直接関与していることを認めた。輸送費や保険の条件などテクニカルないし採算上のさまざまな点で妥当性があるなら、同社が今後、ロシア産原油を積極的に利用する意向を明確にした。

西側諸国はウクライナに侵攻したロシアに厳しい制裁を科し、西側の多くの国はロシアからの原油輸入を禁じるか敬遠している。ただ、インドは石油の輸入量と消費量がともに世界第3位。他の多くの国と同じくインフレに苦しみ、燃料高騰に伴う輸入コスト増大と国内消費者の負担を抑えるのに必死になっている。

ロイターの試算によると、ロシアがウクライナに侵攻した2月24日以降、インドのロシア産原油購入量は昨年全体の2倍を超えた。複数の関係者はインドの買い手には割引価格が適用されていると話している。

ジョシ氏は交渉中の原油購入の規模や価格については、「双方の商業上の利害」を理由に明らかにすることを拒んだ。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米失業保険継続受給件数、10月18日週に8月以来の

ワールド

中国過剰生産、解決策なければEU市場を保護=独財務

ビジネス

MSとエヌビディアが戦略提携、アンソロピックに大規

ビジネス

英中銀ピル氏、QEの国債保有「非常に低い水準」まで
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 3
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影風景がSNSで話題に、「再現度が高すぎる」とファン興奮
  • 4
    マイケル・J・フォックスが新著で初めて語る、40年目…
  • 5
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 6
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 7
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 8
    「嘘つき」「極右」 嫌われる参政党が、それでも熱狂…
  • 9
    「日本人ファースト」「オーガニック右翼」というイ…
  • 10
    悪化する日中関係 悪いのは高市首相か、それとも中国…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 5
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 6
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 7
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 8
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 9
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 10
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中