ニュース速報

ワールド

米下院、トランプ政権時代の金融規制無効化する法案可決

2021年06月25日(金)14時35分

 6月25日、米下院は24日、貸金業など金融サービスに関する州の消費者保護体制に抜け穴を作ったと民主党が見なすトランプ前政権時代の銀行規制を無効にする法案を、218対208の賛成多数で可決した。写真は米連邦議会議事堂。ワシントンで2018年1月撮影(2021年 ロイター/Joshua Roberts)

[ワシントン 24日 ロイター] - 米下院は24日、貸金業など金融サービスに関する州の消費者保護体制に抜け穴を作ったと民主党が見なすトランプ前政権時代の銀行規制を無効にする法案を、218対208の賛成多数で可決した。

同規制は米通貨監督庁(OCC)が昨年、策定したもので、フィンテック企業などが従来型の銀行と提携した場合に州法と連邦法のどちらを適用するかを明確にする狙いがあった。

だが、無効化法案の可決により、バイデン大統領の署名を経て廃止される見通しとなった。

無効化法案を策定した民主党のヘスス・ガルシア議員(イリノイ州選出)は、高利で貸し付けるなどの「略奪的貸し手は私の地元のような労働者階級のコミュニティーを債務の罠に陥れる。トランプ政権の規制はこのような金融機関に対し、州の消費者保護法制の抜け道を作っている」と強調した。

規制撤廃によって州当局は、市民を返済不能な債務から守ることができるとした。

「真の貸し手」と呼ばれる同規制について、民主党や消費者の権利擁護団体などは、略奪的な金融会社が全米展開する銀行と提携することで、州の貸金業規制や金利上限の適用を逃れられるようになると警告してきた。全米展開の銀行には連邦レベルの比較的緩い規制が適用されている。

OCCは規制を策定した際、金融機関に州法と連邦法のどちらが適用されるかに関し、法的な確実性を提供する狙いがあると説明した。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

実質消費支出5月は前年比+4.7%、2カ月ぶり増 

ビジネス

ドイツ、成長軌道への復帰が最優先課題=クリングバイ

ワールド

米農場の移民労働者、トランプ氏が滞在容認

ビジネス

中国、太陽光発電業界の低価格競争を抑制へ 旧式生産
MAGAZINE
特集:トランプvsイラン
特集:トランプvsイラン
2025年7月 8日号(7/ 1発売)

「平和主義者」のはずの大統領がなぜ? 核施設への電撃攻撃で中東と世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「飲み込めると思った...」自分の10倍サイズのウサギに挑んだヘビの末路
  • 2
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 3
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコに1400万人が注目
  • 4
    【クイズ】「宗教を捨てる人」が最も多い宗教はどれ?
  • 5
    後ろの川に...婚約成立シーンを記録したカップルの幸…
  • 6
    ワニに襲われた直後の「現場映像」に緊張走る...捜索…
  • 7
    職場でのいじめ・パワハラで自死に追いやられた21歳…
  • 8
    ワニに襲われた男性の「最期の姿」...捜索隊が捉えた…
  • 9
    吉野家がぶちあげた「ラーメンで世界一」は茨の道だ…
  • 10
    為末大×TAKUMI──2人のプロが語る「スポーツとお金」 …
  • 1
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で大爆発「沈みゆく姿」を捉えた映像が話題に
  • 2
    ワニに襲われた男性の「最期の姿」...捜索隊が捉えた発見の瞬間とは
  • 3
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 4
    突然ワニに襲われ、水中へ...男性が突いた「ワニの急…
  • 5
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 6
    「飲み込めると思った...」自分の10倍サイズのウサギ…
  • 7
    夜道を「ニワトリが歩いている?」近付いて撮影して…
  • 8
    仕事ができる人の話の聞き方。3位は「メモをとる」。…
  • 9
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコ…
  • 10
    砂浜で見かけても、絶対に触らないで! 覚えておくべ…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 4
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の…
  • 5
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 6
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 7
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 8
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 9
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 10
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中