ニュース速報

ワールド

香港民主派新聞、週内に休刊も 資産凍結で資金繰り悪化

2021年06月22日(火)08時13分

中国共産党に批判的な香港紙「蘋果日報(アップル・デイリー)」が26日に休刊する可能性があることがロイターの入手した内部文書によって明らかになった。写真は印刷された蘋果日報。香港で18日撮影(2021年 ロイター/Jessie Pang)

[香港 21日 ロイター] - 中国共産党に批判的な香港紙「蘋果日報(アップル・デイリー)」は、26日までに休刊に追い込まれる可能性がある。警察は今月に入り同紙の幹部らを香港国家安全維持法(国安法)違反で逮捕し、関連会社の資産を凍結した。

創業者である黎智英(ジミー・ライ)氏の顧問を務めるマーク・サイモン氏は21日ロイターの取材に対して、資産凍結により給与や経費が支払えなくなり、「数日中に」事業停止を余儀なくされる可能性があるとの見方を示した。

ロイターが確認した社内メモによると、蘋果日報の親会社「壱伝媒(ネクスト・デジタル)」の取締役会は、週末までに事業を継続するかどうかを決定する。

取締役会は従業員への給与支払いのために当局に資産凍結の解除を求めた。25日までに回答するよう当局に求めているという。

社内メモは「取締役会が25日に事業停止を決定すれば、オンライン版は同日午後11時59分をもって更新を中止し、紙版の発行は6月26日が最後になる」としている。

蘋果日報とネクスト・デジタルからのコメントは得られてない。蘋果日報の金融関連ニュース部門は22日朝時点で既にオンラインのニュース配信を止めているという。

複数の香港メディアは21日夜、大半の社員が退職したことから、蘋果日報は23日にも事業を停止すると報じた。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏「ウクライナはモスクワ攻撃すべきでない」

ワールド

米、インドネシアに19%関税 米国製品は無関税=ト

ビジネス

米6月CPI、前年比+2.7%に加速 FRBは9月

ビジネス

アップル、レアアース磁石購入でMPマテリアルズと契
MAGAZINE
特集:AIの6原則
特集:AIの6原則
2025年7月22日号(7/15発売)

加速度的に普及する人工知能に見えた「限界」。仕事・学習で最適化する6つのルールとは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「二度とやるな!」イタリア旅行中の米女性の「パスタの食べ方」に批判殺到、SNSで動画が大炎上
  • 2
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長だけ追い求め「失われた数百年」到来か?
  • 3
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」だった...異臭の正体にネット衝撃
  • 4
    真っ赤に染まった夜空...ロシア軍の「ドローン700機…
  • 5
    「このお菓子、子どもに本当に大丈夫?」──食品添加…
  • 6
    「史上最も高価な昼寝」ウィンブルドン屈指の熱戦中…
  • 7
    約3万人のオーディションで抜擢...ドラマ版『ハリー…
  • 8
    「オーバーツーリズムは存在しない」──星野リゾート…
  • 9
    「巨大なヘラジカ」が車と衝突し死亡、側溝に「遺さ…
  • 10
    歴史的転換?ドイツはもうイスラエルのジェノサイド…
  • 1
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 2
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、ネットが感動の渦
  • 3
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首」に予想外のものが...救出劇が話題
  • 4
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 5
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...AP…
  • 6
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 7
    イギリスの鉄道、東京メトロが運営したらどうなる?
  • 8
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「…
  • 9
    エリザベス女王が「うまくいっていない」と心配して…
  • 10
    「二度とやるな!」イタリア旅行中の米女性の「パス…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 6
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 9
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 10
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中