ニュース速報

ワールド

米ファイザー、欧州で訴訟直面も ワクチン供給の遅れで

2021年01月21日(木)04時00分

米ファイザーの新型コロナワクチンワクチン供給の遅れを巡り欧州では批判が高まっており、訴訟に直面する可能性が浮上している。ニューヨークで昨年7月撮影(2021年 ロイター/CARLO ALLEGRI)

[チューリヒ 20日 ロイター] - 米ファイザーの新型コロナワクチンワクチン供給の遅れを巡り欧州では批判が高まっており、訴訟に直面する可能性が浮上している。

ファイザーと独ビオンテックは先週、共同で開発する新型コロナワクチン増産に向けた製造工程の変更を理由に、欧州諸国とカナダ向けの新型コロナワクチンの供給を一時的に削減すると明らかにした。今月25日をめどに当初の供給計画に戻る見通しという。

イタリアの新型コロナ問題に対応する特別長官は20日、同国へのワクチン供給が29%削減されることを踏まえ、ファイザーを提訴することを検討していると明らかにした。

ドイツのシュパーン保健相は、ファイザーのワクチン供給削減に不満を表明し、同国のワクチン接種計画が変更を余儀なくされる見通しとした。

スイスも直近受け取った供給量が予想以上に少なかったと明らかにした。同国のスキーリゾート、サンモリッツでは約10人に感染力が強いとされる変異種感染が確認され、高級ホテル2軒の従業員と宿泊客らが隔離されたばかり。

一方、明るいニュースも聞かれ、ファイザー・ビオンテック製の新型コロナワクチンが英国で見つかった感染力の高い変異種にも予防効果を発揮し得ることが新たな実験で分かった。

また、中国共産党系メディアの環球時報は15日付の社説で、米英メディアが「ファイザー製ワクチンの推進と中国製ワクチンの中傷を目的に宣伝力を駆使し、死亡例を意図的に軽視している」と批判した。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

金総書記、プーチン氏に新年メッセージ 朝ロ同盟を称

ワールド

タイとカンボジアが停戦で合意、72時間 紛争再燃に

ワールド

アングル:求人詐欺で戦場へ、ロシアの戦争に駆り出さ

ワールド

ロシアがキーウを大規模攻撃=ウクライナ当局
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 2
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指すのは、真田広之とは「別の道」【独占インタビュー】
  • 3
    【世界を変える「透視」技術】数学の天才が開発...癌や電池の検査、石油探索、セキュリティゲートなど応用範囲は広大
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 6
    中国、米艦攻撃ミサイル能力を強化 米本土と日本が…
  • 7
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 8
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 9
    【クイズ】世界で最も1人当たりの「ワイン消費量」が…
  • 10
    「衣装がしょぼすぎ...」ノーラン監督・最新作の予告…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指すのは、真田広之とは「別の道」【独占インタビュー】
  • 4
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 5
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 6
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 7
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 8
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 9
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 10
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 9
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 10
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中