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イタリアのレンツィ元首相が連立離脱、政局一段と不透明に
イタリアのレンツィ元首相が1月13日、連立政権からの離脱を表明した。同氏が党首を務める「イタリア・ビバ」出身の閣僚らが辞任したことを受けて連立与党は議会の過半数を失い、政局は不透明感が一段と高まった。代表撮影(2021年 ロイター)
[ローマ 13日 ロイター] - イタリアのレンツィ元首相が13日、連立政権からの離脱を表明した。同氏が党首を務める「イタリア・ビバ」出身の閣僚らが辞任したことを受けて連立与党は議会の過半数を失い、新型コロナウイルス感染再拡大への対応を迫られる中で、政局は不透明感が一段と高まった。
レンツィ氏はこれまで、欧州連合(EU)の資金を活用したコロナ禍からの復興計画を巡って不満を示していた。
この日の会見では、政権からの離脱について「問題に背を向けるのではなく、向き合うことが責任の取り方だ」と説明。同時に「コンテ首相の今後の対応次第」と述べ、状況が折り合えばコンテ氏が率いる政権に再び参加する可能性も示唆した。
左派の「五つ星運動」や民主党など連立与党は今後、イタリア・ビバとの新たな連立協定締結を探る可能性もある。そうなれば大幅な内閣改造が行われるのはほぼ確実で、コンテ氏が首相として続投するかも不透明になる。
レンツィ氏は会見で「新たなコンテ政権はあり得るか?われわれは誰に対する反対も先入観もない。首相にどうすべきか指図するつもりもない」と述べた。
連立与党が今後の方針で合意できなければ、コロナ禍に対応するためマッタレッラ大統領が挙国一致内閣を発足させる可能性が高い。それもうまくいかなければ、選挙が唯一の選択肢となる。
サルビーニ党首率いる極右の「同盟」を中心とする野党勢力は、コンテ首相の辞任を求める声明を発表。安定政権の実現に向けた最善策は選挙だと訴えた。
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