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香港警察、許智峯氏の銀行口座凍結を要請 前立法会議員

2020年12月07日(月)23時59分

香港警察は7日、立法会(議会)前議員で民主活動家の許智峯(テッド・フイ)氏の銀行口座について、資金洗浄の疑いがあるとして凍結するよう各行に要請したことを明らかにした。写真は、2020年11月25日に撮影された香港立法会(議会)の議場風景。(2020年 ロイター/Lam Yik)

[香港 7日 ロイター] - 香港警察は7日、立法会(議会)前議員で民主活動家の許智峯(テッド・フイ)氏の銀行口座について、マネーロンダリング(資金洗浄)の疑いがあるとして凍結するよう各行に要請したことを明らかにした。

香港警察国家安全課の李桂華氏は会見で、凍結対象となっているのは許氏に絡むクラウドファンディングの資金で「許氏が自身や親類の口座を通じて85万香港ドル相当を着服したことが判明した」と述べた。

許氏は6日、クラウドファンディングは警察に対する訴追費用を捻出するために昨年始めたもので、資金は弁護士の口座にあり、自身や家族とは関係ないと説明した。

また、民主活動を続けるため家族と共に英国に亡命しようと香港を出た後に自身の香港の銀行口座が凍結されたと指摘。フェイスブック上で「香港のHSBCに対して完全な不信感を抱いているため、私の家族は自らの預金をある程度安全な場所にすぐさま移した」とした。

許氏はソーシャルメディアを通じてロイターに対し、自身や妻、親の名義になっている中国銀行(香港)、HSBC、恒生銀行の口座が凍結されたことを明らかにした。これ以上の詳細については明かさなかった。

HSBCは状況が「不正確に伝えられ」ていることに失望しているとしたものの、具体的な口座の活動にコメントすることはできないとして、詳細な説明を避けた。

HSBCの広報担当者は電子メールで「銀行は市場におけるネガティブニュースを把握すれば、責任の一環として関連口座の実態調査(デューデリジェンス)を強化する」と説明。「われわれは事業を運営する司法管轄区域の法律に従わざるを得ない」とした上で、「これ以上の問い合わせは法執行機関に向けられるべきだ」とした。

恒生銀行の広報担当者は個人口座の詳細についてはコメントしないと述べた。

中国銀行からは今のところコメントを得られていない。

許氏は先月、香港政府が立法会の民主派議員4人の資格剥奪を決めたことに抗議し、議員を辞任した。

*内容を追加しました。

ロイター
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