ニュース速報

ワールド

北朝鮮、「戦争抑止」は確立と国連で演説 経済発展に注力と強調

2020年09月30日(水)12時43分

 9月29日、北朝鮮のキム・ソン国連大使は、国連総会における演説で、同国は「戦争抑止」態勢を確立し、経済発展に注力していると強調した。ニューヨークで2019年10月撮影(2020年 ロイター/Brendan McDermid)

[ニューヨーク 29日 ロイター] - 北朝鮮のキム・ソン国連大使は29日、国連総会で演説し、同国は自衛のための「戦争抑止」態勢を確立しており、経済発展に注力すると強調した。

キム大使は「純粋な平和は、戦争を阻止する全体的な強さを得て、初めて担保される。われわれは体制を引き締めることで、自衛のための信頼に足り、効果的な戦争抑止力を手にしたので、朝鮮半島や地域の平和と安全はしっかり守られている」と語った。

その上で「国家と人民の安全が確保されていることに基づき、わが国政府は全力を経済建設に注いでいる」と説明。経済建設のために良好な外交環境を求めているのは事実であるものの「われわれは自分たちの尊厳まで売り渡すつもりはない」と付け加えた。

新型コロナウイルスを巡っては、感染拡大を防ぐ対策を取った結果、「防疫の状況は安全で安定した管理の下にある」と述べた。北朝鮮は感染者が皆無としているが、米政府当局者の一部は懐疑的な見解を示している。

キム大使はまた、北朝鮮は引き続き、朝鮮半島上空を飛行するステルス戦闘機などの脅威にさらされており、「あらゆる種類の核攻撃手段が北朝鮮を直接の標的にしている」と主張した。

北朝鮮分析サイト「38ノース」のジェニー・タウン氏は、キム大使の演説について、「近い将来の武力誇示を明確に警告・示唆するものはなかった。国内状況の立て直しと回復に厳密に焦点が置かれた」と分析した。

*演説の内容を追加しました

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ドイツ銀、28年にROE13%超目標 中期経営計画

ビジネス

米建設支出、8月は前月比0.2%増 7月から予想外

ビジネス

カナダCPI、10月は前年比+2.2%に鈍化 ガソ

ワールド

EU、ウクライナ支援で3案提示 欧州委員長「組み合
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    悪化する日中関係 悪いのは高市首相か、それとも中国か
  • 3
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地「芦屋・六麓荘」でいま何が起こっているか
  • 4
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    山本由伸が変えた「常識」──メジャーを揺るがせた235…
  • 7
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 8
    南京事件を描いた映画「南京写真館」を皮肉るスラン…
  • 9
    経営・管理ビザの値上げで、中国人の「日本夢」が消…
  • 10
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 5
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 6
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 7
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 8
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 9
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地…
  • 10
    ヒトの脳に似た構造を持つ「全身が脳」の海洋生物...…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中