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豪中銀の政策措置、所期の効果を発揮=当局者
9月17日、オーストラリア準備銀行(中央銀行)の国内市場部門トップ、マリオン・コーラー氏は、コロナ危機で落ち込んだ豪経済を支援するために中銀が打ち出した金融刺激策は、金利の押し下げと信用促進で効果を発揮しているとの認識を示した。写真は2016年3月撮影。(2020年 ロイター/David Gray)
[シドニー 17日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(中央銀行)の国内市場部門トップ、マリオン・コーラー氏は17日、コロナ危機で落ち込んだ豪経済を支援するために中銀が打ち出した金融刺激策は、金利の押し下げと信用促進で効果を発揮しているとの認識を示した。
中銀は3月半ばの臨時会合で政策金利を過去最低の0.25%に引き下げ、無制限の国債買い入れプログラムと金融機関向けの低利の資金供給策を打ち出した。
コーラー氏は講演で、規制当局、統計局、金融業界を巻き込む新たなデータ収集プロジェクトが、金融部門がどのように新型コロナウイルスの世界的大流行に対応しているかについて理解を高める一助になってきたと説明。経済情勢および3月以降の中銀の政策措置の有効性を早い段階で分析するのに役立っているという。
「データは、中銀の政策が借り入れ金利を歴史的低水準に押し下げ、融資を促進するのに役割を発揮してきたと示している」とした。
金融政策が効果を表している証しとして、住宅ローン申請がここ数カ月で増加したことを挙げた。
ただ、中小企業向けの融資はコロナ流行が始まった当初からほとんど変わっていない。現在の不透明感が強い環境で新規融資への需要が弱まっていることが背景にあるとみられる。
コーラー氏は「一部の企業は新規借り入れに消極的かもしれない。この不透明感が将来的な売上高の期待値、ひいては債務返済能力の見通しに影響を与えているからだ」とした。
「銀行も企業への融資により慎重になっている。とりわけ、新興企業とコロナ流行で最も影響を受けている業種の企業に対してそう言える」とした。