ニュース速報

ワールド

香港長官、国家安全法巡る海外の反応批判 3日に北京訪問

2020年06月02日(火)17時28分

 6月2日、香港政府の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は会見で、中国政府が香港国家安全法の制定を決定したことに対する外国政府の反応について、白人警官の暴行による黒人死亡事件を受けた抗議活動に対する米政府の対応を挙げながら、「ダブルスタンダード(二重規範)」と指摘した。写真は香港で5月撮影(2020年 ロイター/Tyrone Siu)

[香港 2日 ロイター] - 香港政府の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は2日の会見で、中国政府が香港国家安全法の制定を決定したことに対する外国政府の反応について、白人警官の暴行による黒人死亡事件を受けた抗議活動に対する米政府の対応を挙げながら、「ダブルスタンダード(二重規範)」と指摘した。

トランプ米大統領は中国政府の方針を非難し、香港に対する優遇措置を見直す考えを明らかにしている。

ラム長官は、香港に制裁的措置をちらつかせている国々は自国の利益を損なうことになると指摘。

「そのような国は自国の治安を非常に憂慮しているが、われわれの国家安全保障については、色付き眼鏡で見ている」と述べ、米国での過激化したデモへの地元政府の対応と、香港で昨年同じようなデモが起こった時の反応とを比較した。

ラム氏は国家安全法を巡る批判の多くは根拠がなく、香港と米国の関係は相互の敬意が必要と訴えた。

<行政長官、北京訪問へ>

香港政府は、キャリー・ラム行政長官が3日に北京を訪問すると発表した。国家安全法に関する長官の見解を示すという。テレサ・チェン司法長官、治安部門トップのジョン・リー保安局長、警察トップのクリス・タン警務処長も同行する。

香港では国家安全法に反対する抗議活動が起きており、今後も抗議活動が続く可能性がある。

香港警察は今週、新型コロナウイルス対策を理由に、天安門事件の犠牲者を追悼する集会を認めない方針を示した。

毎年6月4日に集会を主催している香港市民愛国民主運動支援連合会(支連会)は、今年は大規模な集会はできないものの、香港中でろうそくに火を灯して追悼の意を表すよう呼び掛けている。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ウクライナ大統領、和平巡り米特使らと協議 「新たな

ワールド

プーチン大統領、トランプ氏にクリスマスメッセージ=

ワールド

ローマ教皇レオ14世、初のクリスマス説教 ガザの惨

ワールド

中国、米が中印関係改善を妨害と非難
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指すのは、真田広之とは「別の道」【独占インタビュー】
  • 4
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 5
    「時代劇を頼む」と言われた...岡田准一が語る、侍た…
  • 6
    「衣装がしょぼすぎ...」ノーラン監督・最新作の予告…
  • 7
    ノルウェーの海岸で金属探知機が掘り当てた、1200年…
  • 8
    「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野…
  • 9
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 10
    【銘柄】「Switch 2」好調の任天堂にまさかの暗雲...…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 4
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 5
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 6
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 7
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 8
    懲役10年も覚悟?「中国BL」の裏にある「検閲との戦…
  • 9
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 10
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 7
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中