ニュース速報

ワールド

タリバン、米国人人質ら2人を解放 幹部3人解放と引き換え

2019年11月20日(水)11時52分

11月19日、アフガニスタンの反政府武装勢力タリバンは、3年余りにわたって人質として拘束していた米国人とオーストラリア人の大学教授2人を解放した。写真は拘束されていた2人の米国人。アフガニスタンで2017年1月撮影とみられる。ソーシャルメディアより(2019年 ロイター)

[ペシャワール(パキスタン)/カブール 19日 ロイター] - アフガニスタンの反政府武装勢力タリバンは19日、3年余りにわたって人質として拘束していた米国人とオーストラリア人の大学教授2人を解放した。アフガニスタン政府がタリバンの幹部3人を釈放したのと引き換え。同国の高官が明らかにした。これによりアフガニスタンの和平協議再開への期待が高まった。

解放されたのは米国人のケビン・キング氏とオーストラリア人のティモシー・ウィークス氏。両氏は2016年8月、教授として勤務していたカブールのアメリカン大学の外で拉致されていた。

タリバン幹部を釈放したアフガニスタン政府の決定は、タリバンとの直接対話への鍵を握る措置とみられている。タリバンはこれまで同国政府との交渉を拒否してきた。

トランプ米大統領は9月、大統領山荘キャンプデービッドで予定していたタリバン幹部とアフガニスタンのガニ大統領との会談を取りやめ、和平協議を打ち切る考えを表明。その後、和平協議は暗礁に乗り上げていた。

ポンペオ米国務長官は声明で「タリバンは教授2人の解放が善意の姿勢を意図していると伝えており、これを米国は歓迎する」と説明。教授2人は米軍施設で診察を受けていると明らかにした。

ポンペオ氏はまた、アフガニスタン政府によるタリバン幹部の釈放も歓迎すると表明。その上で、こうした動きがアフガニスタン内戦を早期に政治的に決着させる「有望な兆候」とみていると付け加えた。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国、今後5年間で財政政策を強化=新華社

ワールド

インド・カシミール地方の警察署で爆発、9人死亡・2

ワールド

トランプ大統領、来週にもBBCを提訴 恣意的編集巡

ビジネス

訂正-カンザスシティー連銀総裁、12月FOMCでも
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 2
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃度を増やす「6つのルール」とは?
  • 3
    ヒトの脳に似た構造を持つ「全身が脳」の海洋生物...その正体は身近な「あの生き物」
  • 4
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 5
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 6
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 7
    「不衛生すぎる」...「ありえない服装」でスタバ休憩…
  • 8
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 9
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 10
    「腫れ上がっている」「静脈が浮き...」 プーチンの…
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前に、男性が取った「まさかの行動」にSNS爆笑
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 8
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 9
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 10
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中