ニュース速報

ワールド

マイナス金利の可能性、非常に低い=ロウ豪中銀総裁

2019年10月18日(金)10時12分

 10月17日、オーストラリア準備銀行(中央銀行)のロウ総裁は、インフレや経済成長の目標を達成するためにマイナス金利が必要になる可能性は「非常に低い」との認識を示した。写真はアーミデールで9月撮影(2019年 ロイター/Jonathan Barrett)

[ワシントン 17日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(中央銀行)のロウ総裁は17日、インフレや経済成長の目標を達成するためにマイナス金利が必要になる可能性は「非常に低い(extraordinarily unlikely)」との認識を示した。

ただ、低金利だけでは、必ずしも投資を促すことはできないかもしれないとも指摘した。

ロウ総裁は、国際通貨基金(IMF)・世界銀行の会合でのプレゼンテーションで「オーストラリアにおけるマイナス金利や量的緩和について、憶測で述べることはしない。ただ、言えるのは、マイナス金利の可能性は非常に低いということだ」と述べた。

総裁は、新たな資本投資に伴うリスクプレミアムを抑制することで投資を刺激するという金融政策以外の措置がなければ、金融政策に過度の負担がかかると指摘した。

通商や地政学面での不透明感を払しょくするための措置を講じ、設備投資環境の改善に向け構造改革を行う必要があるとの認識を示した。

「明らかにわれわれは現在、金融緩和によりリターンが縮小しているという状況にある」とし「それを踏まえると問題の解決策は他にある。つまり、投資を奨励する環境を作り出すことだ」と強調した。

「この点において進展がなければ、低金利がもたらす効果は、新たな資産への投資奨励というよりは、望んでいない既存資産の価格上昇になる」と指摘した。

IMFは、長引く低金利環境下で、より高いリターンを求めてリスク資産への投資が加速していることを警戒し、各国の中銀や財務相は、よりマクロ・プルーデンスを重視した措置を講じるべきだとの考えを示している。

※内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

政治圧力で独立性揺らぐFRB、今週FOMCは0.2

ワールド

クックFRB理事、住宅ローン申請違反の証拠なし 市

ワールド

カナダ競争局、英アングロと加テックの合併を調査

ワールド

インド貿易赤字、8月は264億ドルに縮小
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェイン・ジョンソンの、あまりの「激やせぶり」にネット騒然
  • 3
    腹斜筋が「発火する」自重トレーニングとは?...硬く締まった体幹は「横」で決まる【レッグレイズ編】
  • 4
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 5
    ケージを掃除中の飼い主にジャーマンシェパードがま…
  • 6
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 7
    電車内で「ウクライナ難民の女性」が襲われた驚愕シ…
  • 8
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 9
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 10
    「この歩き方はおかしい?」幼い娘の様子に違和感...…
  • 1
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 2
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 3
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 4
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 5
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 6
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 7
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    埼玉県川口市で取材した『おどろきの「クルド人問題…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 10
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中