ニュース速報

ワールド

米韓FTAは見直し、韓国がTHAAD費負担を=トランプ氏

2017年04月28日(金)17時49分

 4月27日、トランプ米大統領(写真)は、ロイターのインタビューに応じ、韓国との「ひどい」自由貿易協定を停止あるいは再交渉すると語った。写真はワシントンで撮影(2017年 ロイター/Carlos Barria)

[ワシントン/ソウル 28日 ロイター] - トランプ米大統領は27日、ロイターのインタビューに応じ、韓国との自由貿易協定(FTA)を停止あるいは再交渉すると語った。

また、韓国政府に対しては、米軍による新型迎撃ミサイル(THAAD)システム配備の対価として10億ドルの支払いを求める考えを示した。

大統領は2012年に発効した米韓FTAについて、米国がカナダ、メキシコとの北米自由貿易協定(NAFTA)の見直しを完了した後、再交渉の対象になると指摘。

米韓FTAは「ヒラリー(クリントン前国務長官)が結んだ、受け入れられない、ひどい協定だ」と批判し、米国は同協定を「再交渉もしくは停止する」と語った。

米国税調査局のデータによると、米国の対韓国貿易赤字は、米韓FTA発効前の2011年は132億ドルだったが、2016年には277億ドルまで増えている。

トランプ氏の発言を受け、韓国の総合株価指数<.KS11>と通貨ウォンは下落に転じている。

韓国企画財政省の匿名の高官はロイターに対し「発言と実際の政策は異なる」と述べた。現時点ではトランプ政権から何の要請も来ていないとし、今後の動きを見守っていく必要があるとの考えを示した。また、FTA再交渉について韓国は公式要請をまだ受けていないとする前日の柳一鎬・企画財政相の発言に言及した。

韓国自動車工業会(KAMA)の幹部はロイターに対し、同国の自動車メーカーは米韓FTAが見直される可能性を懸念していると語った。KAMAは現代自動車<005380.KS>や起亜自動車<000270.KS>を含む自動車メーカーで構成される業界団体。

現代自動車の株価は発言後に約2.4%安で推移している。

またトランプ大統領はインタビューで、北朝鮮からのミサイル攻撃を想定して米軍が韓国に配備しているミサイル防衛システムのコストは約10億ドルだと説明。

「私は韓国側に対し、費用を負担するのが適切だと伝えた」と語った。

この発言に対し、韓国最大野党「共に民主党」の大統領候補、文在寅(ムン・ジェイン)前代表の外交顧問を務める金基仲・延世大学校教授は、米国がTHAADシステムを運用するとし、韓国が費用を負担することは選択肢として「ありえない」との認識を示した。

米国務省の元当局者は同システムの費用を約12億ドルと推計した上で、米国はTHAADを韓国に売却する意図はないとの見方を示した。「朝鮮半島で展開している他の武器と同様に、THAADをわれわれの武器として維持したい」と述べ、米国がTHAADを所有し、配備する権利があると語った。

*情報を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

中国首相、フォーラムで一段の経済開放約束 日本企業

ワールド

G7、エネ供給支援へ必要な措置講じる用意 外相声明

ワールド

トランプ氏、米空港にICE捜査官派遣と警告 予算巡

ワールド

トランプ氏、イランに48時間以内のホルムズ開放求め
MAGAZINE
特集:イラン革命防衛隊
特集:イラン革命防衛隊
2026年3月24日号(3/17発売)

イスラム神権国家を裏からコントロールする謎の軍隊の歴史と知られざる実力

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ海峡封鎖と資源価格高騰が業績を押し上げ
  • 2
    「カメラの目の前」で起きた爆発の瞬間...取材中の記者に、イスラエル機がミサイル発射(レバノン)
  • 3
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 ──「成功」が招く自国防衛の弱体化
  • 4
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 5
    スウェーデン次期女王ヴィクトリア皇太子、陸軍訓練…
  • 6
    人気セレブの「問題ビデオ」拡散を受け、出演する米…
  • 7
    レストラン店内で配膳ロボットが「制御不能」に...店…
  • 8
    「筋力の正体」は筋肉ではない...ストロングマンが語…
  • 9
    トランプ政権の「大本営」、イラン戦争を批判的に報…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期スペイン女王は空軍で訓練中、問われる「軍を知る君主」
  • 3
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え時の装いが話題――「ファッション外交」に注目
  • 4
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 5
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
  • 6
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 7
    【衛星画像】イラン情勢緊迫、米強襲揚陸艦「トリポ…
  • 8
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 …
  • 9
    「マツダ・日産・スバル」が大ピンチ?...オーストラ…
  • 10
    「ネタニヤフの指が6本」はなぜ死亡説につながったの…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 8
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 9
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 10
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中