米国株式市場＝ダウ・Ｓ＆Ｐ最高値更新、オラクル株急落でナスダックは下落

米ニューヨーク証券取引所（ＮＹＳＥ）で４月撮影。REUTERS/Brendan McDermid

Sinéad Carew　Johann M Cherian

[１１日 ロイター] - 米国株式市場はＳ＆Ｐ総合５００種とダウ工業株３０種が終値で最高値を更新した。連邦準備理事会（ＦＲＢ）が連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）で示した政策スタンスが予想ほどタカ派的ではなかったことから金融株が買われた。一方、米ＩＴ大手オラクルの業績見通しを受けて人工知能（ＡＩ）関連投資への懸念が高まり、ハイテク株中心のナスダック総合は下落した。

オラクルは１０日発表した四半期決算で、業績見通しがアナリストの予想を下回ったほか、年間支出が従来の計画より１５０億ドル増えると警告。ＡＩクラウドコンピューティングへの大規模な投資が資金の枯渇につながるとの懸念が高まり、株価が急落した。

クレジット・デフォルト・スワップ（ＣＤＳ）市場ではオラクルの債務保証コストが上昇。投資家は、オラクルが負債による資金調達に大きく依存しているため、２０００年代初頭のドットコムバブルのようなＡＩバブルが発生する可能性があると懸念している。

これを受けて他のテクノロジー株も連れ安となった。

一方、この日は小型株で構成するラッセル２０００指数が上昇。また、Ｓ＆Ｐ５００バリュー指数がグロース指数をアウトパフォームした。

マニュライフ・ジョンハンコック・インベストメンツの共同チーフ投資ストラテジスト、マシュー・ミスキン氏は「市場でローテーションが起きている。世界的な成長再加速への期待から、小型株、ダウ、景気循環株はいずれも上昇し始めている」と指摘した。

終値 前日比 ％ 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株３０種 48704.01 +646.26 +1.34 48082.90 48756.34 48082.90

前営業日終値 48057.75

ナスダック総合 23593.86 -60.30 -0.26 23509.22 23606.70 23308.95

前営業日終値 23654.16

Ｓ＆Ｐ総合５００種 6901.00 +14.32 +0.21 6861.30 6903.46 6833.45

前営業日終値 6886.68

ダウ輸送株２０種 17620.19 +112.18 +0.64

ダウ公共株１５種 1067.84 +9.61 +0.91

フィラデルフィア半導体 7411.48 -56.00 -0.75

ＶＩＸ指数 14.85 -0.92 -5.83

Ｓ＆Ｐ一般消費財 1934.62 +1.62 +0.08

Ｓ＆Ｐ素材 567.01 +12.35 +2.23

Ｓ＆Ｐ工業 1331.83 +13.95 +1.06

Ｓ＆Ｐ主要消費財 871.26 +6.13 +0.71

Ｓ＆Ｐ金融 910.64 +16.48 +1.84

Ｓ＆Ｐ不動産 256.56 +1.26 +0.49

Ｓ＆Ｐエネルギー 698.51 -2.97 -0.42

Ｓ＆Ｐヘルスケア 1785.58 +16.82 +0.95

Ｓ＆Ｐ通信サービス 449.29 -4.59 -1.01

Ｓ＆Ｐ情報技術 5812.85 -32.30 -0.55

Ｓ＆Ｐ公益事業 434.50 +3.19 +0.74

ＮＹＳＥ出来高 13.17億株

シカゴ日経先物3月限 ドル建て 51080 + 880 大阪比

シカゴ日経先物3月限 円建て 50930 + 730 大阪比