ニュース速報
ビジネス

米国株式市場=反発、FRB議長発言など好感 底入れの兆しも

2025年03月20日(木)06時11分

米国株式市場は反発して取引を終えた。米連邦準備理事会(FRB)は19日まで開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)で予想通り政策金利を据え置いた。2021年1月撮影(2025年 ロイター/Mike Segar)

[ニューヨーク 19日 ロイター] - 米国株式市場は反発して取引を終えた。米連邦準備理事会(FRB)は19日まで開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)で予想通り政策金利を据え置いた。FRBも投資家も、トランプ大統領の関税政策が経済とインフレにどのような影響を与えるかを見極めたいとしている。

LSEGがまとめたデータによると、トレーダーらは依然として、 FRBが12月までに少なくとも2回、25ベーシスポイント(bp)の利下げを実施すると予想。6月に少なくとも25bpの利下げが実施される確率は62.2%とされている。

パウエルFRB議長が、米国の関税がインフレに与える影響を検討するのは時期尚早であり、価格上昇のうちどの程度が関税に起因するのかを評価するのは難しいと述べたことで、株価はさらに上昇した。

アメリプライズ・ファイナンシャルの主任エコノミスト、ラッセル・プライス氏は「市場は主に不確実性を軽減するものを探していた。インフレ見通しはわずかに上昇し、GDP見通しはわずかに低下した。市場は、FRBが現在株価に圧力をかけている全体的な不確実性の背景を悪化させなかったと受け止めている」と指摘した。

S&P総合500指数を構成する11業種全てが上昇。特に一般消費財株は2%近く上昇した。

貿易政策転換が経済と消費者心理の冷え込みにつながる可能性を示唆す経済指標を受け、米国株はここ数週間売り圧力にさらされていた。それでも、過去4営業日のうち3営業日で上昇し、底入れの兆しを見せている。

個別銘柄では、航空機大手のボーイングが6.84%急騰。関税による短期的な影響はないと発表した。

一方、米食品大手ゼネラル・ミルズが2.05%下落。年間売上高見通しを引き下げたことが弱材料となった。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を2.92対1の比率で上回った。ナスダックでも2.4対1で値上がり銘柄が多かった。

米取引所の合算出来高は135億3000万株。直近20営業日の平均は163億4000万株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 41964.63 +383.32 +0.92 41613.19 42178.41 41613.1

9

前営業日終値 41581.31

ナスダック総合 17750.79 +246.67 +1.41 17590.12 17917.54 17533.9

4

前営業日終値 17504.12

S&P総合500種 5675.30 +60.64 +1.08 5632.37 5715.33 5622.20

前営業日終値 5614.66

ダウ輸送株20種 14691.92 +72.32 +0.49

ダウ公共株15種 1014.27 +0.77 +0.08

フィラデルフィア半導体 4634.53 +45.51 +0.99

VIX指数 20.01 -1.69 -7.79

S&P一般消費財 1570.60 +29.27 +1.90

S&P素材 546.88 +1.83 +0.34

S&P工業 1128.03 +14.39 +1.29

S&P主要消費財 869.44 +1.05 +0.12

S&P金融 822.15 +8.49 +1.04

S&P不動産 262.38 +0.19 +0.07

S&Pエネルギー 704.19 +11.02 +1.59

S&Pヘルスケア 1707.24 +0.26 +0.02

S&P通信サービス 327.44 +4.17 +1.29

S&P情報技術 4171.14 +58.31 +1.42

S&P公益事業 398.41 +1.17 +0.30

NYSE出来高 7.67億株

シカゴ日経先物6月限 ドル建て 37720 + 220 大阪比

シカゴ日経先物6月限 円建て 37625 + 125 大阪比

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米エヌビディア、ノキアに10億ドル投資 AIネット

ビジネス

米UPSの7─9月期、減収減益も予想上回る コスト

ワールド

イスラエル首相、ガザ地区へ即時攻撃を軍に命令

ワールド

トランプ氏3期目「道筋見えず」、憲法改正は時間不足
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」にSNS震撼、誰もが恐れる「その正体」とは?
  • 2
    庭掃除の直後の「信じられない光景」に、家主は大ショック...ネットでは「ラッキーでは?」の声
  • 3
    楽器演奏が「脳の健康」を保つ...高齢期の記憶力維持と認知症リスク低下の可能性、英研究
  • 4
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦…
  • 5
    「ランナーズハイ」から覚めたイスラエルが直面する…
  • 6
    「死んだゴキブリの上に...」新居に引っ越してきた住…
  • 7
    「何これ?...」家の天井から生えてきた「奇妙な塊」…
  • 8
    シンガポール、南シナ海の防衛強化へ自国建造の多任…
  • 9
    「宇宙人の乗り物」が太陽系内に...? Xデーは10月2…
  • 10
    「信じられない...」レストランで泣いている女性の元…
  • 1
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 2
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 3
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した国は?
  • 4
    超大物俳優、地下鉄移動も「完璧な溶け込み具合」...…
  • 5
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 6
    熊本、東京、千葉...で相次ぐ懸念 「土地の買収=水…
  • 7
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 8
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 9
    【2025年最新版】世界航空戦力TOP3...アメリカ・ロシ…
  • 10
    庭掃除の直後の「信じられない光景」に、家主は大シ…
  • 1
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 2
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 9
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中