仏大統領、米金融幹部らと会合 財政悪化の懸念払拭図る=関係筋
マクロン仏大統領は先月末にニューヨークで、米金融大手の幹部らと会談し、フランスの財政見通しなどについて議論した。写真は3日、パリで撮影(2024年 ロイター/Sarah Meyssonnier)
Nupur Anand Michel Rose
[ニューヨーク/パリ 4日 ロイター] - マクロン仏大統領は先月末にニューヨークで、米金融大手の幹部らと会談し、フランスの財政見通しなどについて議論した。関係者が今週明らかにした。拡大する仏財政赤字に対する懸念払拭に努めた。
関係者によると、ゴールドマン・サックスのジョン・ウォルドロン社長やブラックストーンのスティーブン・シュワルツマン最高経営責任者(CEO)など金融大手幹部13人が会合に出席し、1時間以上マクロン氏と協議した。
会合に参加した関係者によると、マクロン氏はフランスと欧州の経済について率直な意見を述べた。また、フランスの財政見通しに対する幹部らの不安を和らげようと努めたという。
いかなる増税にも過剰反応しないよう求め、歳出削減が第一の目標だと伝えた。
海外投資家はフランスの公的債務の約50%を保有しており、この割合は、イタリアやスペイン、ドイツなど他のユーロ圏諸国よりもはるかに高い。
この会合は、バルニエ仏首相が大幅な歳出削減と大企業や富裕層を対象とした増税案を発表する1週間前に行われた。バルニエ氏は1日、多額の財政赤字を縮小するには、歳出削減と大企業や富裕層への増税以外に選択肢はないと訴えた。
マクロン氏は会合で、フランスは有望な投資先だと強調した。また、多国籍企業が事業を拡大させる方法についても議論したという。