シェル、第1四半期利益が予想上回る 自社株買い発表
5月2日、英石油大手シェルが発表した第1・四半期決算は調整後利益が77億ドルと、予想を大幅に上回った。写真は同社のロゴ。2023年2月、ロンドンで撮影(2024年 ロイター/May James)
Ron Bousso
[ロンドン 2日 ロイター] - 英石油大手シェルが2日発表した第1・四半期決算は調整後利益が77億ドルと、予想を大幅に上回った。石油トレーディングが好調だったほか、精製マージンも上昇した。
同社は今後3カ月間でさらに35億ドルの自社株買いを実施すると発表。前四半期と同様のペースを維持した。配当は据え置いた。
ワエル・サワン最高経営責任者(CEO)は声明で「第1・四半期も営業・財務実績が良好だった。当社が排出量の削減と価値の向上に引き続き注力していることが示された」と述べた。
調整後利益の市場予想は64億6000万ドルだった。前年同期の実績は96億5000万ドル。前四半期は液化天然ガス(LNG)トレーディングが好調で73億ドルの調整後利益を計上していた。
シェルの株価は今年14%値上がりしている。コスト削減や採算性の高い事業を重視する取り組みが好感されている。
精製と石油トレーディングを含む化学品・製品部門の調整後利益は28億ドルと、前四半期比で3倍以上の増加を記録した。トレーディング事業と精製事業が好調だった。
一方、主力のLNGトレーディング事業は前四半期比で業績が悪化。不利な税制変更も業績を圧迫する要因となった。
LNGの生産量は前四半期比7%増の758万トン、販売量は7%減の1687万トンだった。
石油・ガス生産量は3%増の日量291万石油換算バレル。
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