ニュース速報
ビジネス

OECD、世界経済見通し引き上げ 日本は今年0.5%に下方修正

2024年05月02日(木)16時07分

 5月2日、経済協力開発機構(OECD)は公表した経済予測で、米経済の力強さを理由に世界経済の成長率予想を上方修正した。写真は昨年2月、米フロリダ州マイアミで撮影(2024年 ロイター/Marco Bello)

Leigh Thomas

[パリ 2日 ロイター] - 経済協力開発機構(OECD)は2日公表した経済予測で、米経済の力強さを理由に世界経済の成長率予想を上方修正した。インフレ率は中央銀行の目標に向かって予想より速いペースで低下していると指摘した。

2024年の世界経済の成長率は3.1%と前年から横ばい、来年は3.2%に小幅拡大すると予想した。2月時点では24年が2.9%、25年は3%だった。

インフレ率が予想よりも速く低下したことで、主要中銀が今年後半に利下げを開始し、消費者の所得が拡大する環境が整ったとの見方を示した。

ただ回復のスピードには大きな隔たりがあるとし、欧州と日本の長引く低迷を米国が相殺していると指摘した。

今年の米成長率は2.1%から2.6%に引き上げた。来年も1.7%から1.8%へ小幅に上方修正した。

中国経済も財政刺激策によって押し上げられるとし、24年を4.9%、25年は4.5%に予想を引き上げた。2月の予想はそれぞれ4.7%と4.2%だった。

ユーロ圏は今年の0.7%から来年は1.5%に加速するとと予想した。ドイツの弱さが引き続きユーロ圏全体の重しとなるが、インフレ率の低下が家計の購買力を高め、利下げに道を開くとした。従来予想は今年が0.6%、来年が1.3%だった。

英国の今年の成長率は0.4%と0.7%から下方修正された。今年第3・四半期から金利が低下し始めるとして来年は1%の伸びを見込むが、こちらも2月時点の1.2%から引き下げた。

日本は所得増加や金融緩和、一時的な減税により成長率が24年の0.5%から25年は1.1%に加速すると予想した。従来予想はいずれも1%だった。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

イスラエル軍、ガザ市住民に避難指示 高層ビル爆撃

ワールド

トランプ氏、「ハマスと踏み込んだ交渉」 人質全員の

ワールド

アングル:欧州の防衛技術産業、退役軍人率いるスター

ワールド

アングル:米法科大学院の志願者増加、背景にトランプ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:豪ワーホリ残酷物語
特集:豪ワーホリ残酷物語
2025年9月 9日号(9/ 2発売)

円安の日本から「出稼ぎ」に行く時代──オーストラリアで搾取される若者たちの実態は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニングをする女性、異変を感じ、背後に「見えたモノ」にSNS震撼
  • 3
    眠らないと脳にゴミがたまる...「脳を守る」3つの習慣とは?
  • 4
    「稼げる」はずの豪ワーホリで搾取される日本人..給…
  • 5
    「ディズニー映画そのまま...」まさかの動物の友情を…
  • 6
    ロシア航空戦力の脆弱性が浮き彫りに...ウクライナ軍…
  • 7
    「生きられない」と生後数日で手放された2本脚のダ…
  • 8
    金価格が過去最高を更新、「異例の急騰」招いた要因…
  • 9
    今なぜ「腹斜筋」なのか?...ブルース・リーのような…
  • 10
    ハイカーグループに向かってクマ猛ダッシュ、砂塵舞…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニングをする女性、異変を感じ、背後に「見えたモノ」にSNS震撼
  • 3
    眠らないと脳にゴミがたまる...「脳を守る」3つの習慣とは?
  • 4
    50歳を過ぎても運動を続けるためには?...「動ける体…
  • 5
    【動画あり】9月初旬に複数の小惑星が地球に接近...…
  • 6
    「生きられない」と生後数日で手放された2本脚のダ…
  • 7
    「あのホラー映画が現実に...」カヤック中の男性に接…
  • 8
    「よく眠る人が長生き」は本当なのか?...「睡眠障害…
  • 9
    首を制する者が、筋トレを制す...見た目もパフォーマ…
  • 10
    「見せびらかし...」ベッカム長男夫妻、家族とのヨッ…
  • 1
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 2
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 6
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 7
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
  • 8
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 9
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
  • 10
    「死ぬほど怖い」「気づかず飛び込んでたら...」家の…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中