ニュース速報

ビジネス

日経平均は大引け=3日続伸、米国の金融引き締めへの過度な懸念が後退

2022年06月27日(月)15時46分

6月27日 東京株式市場で日経平均は、前営業日比379円30銭高の2万6871円27銭と、3日続伸して取引を終えた。2020年10月、東京証券取引所で撮影。(2022年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 27日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比379円30銭高の2万6871円27銭と、3日続伸して取引を終えた。寄り付きから午後にかけて徐々に上げ幅を拡大し、堅調な展開となった。米国の金融引き締めに対する過度な懸念が後退し、値がさのハイテク株が買われたほか、エネルギー関連株の物色も目立った。

日経平均は、前週末の米株市場の流れを引き継いで前営業日比約240円高と堅調にスタート。その後も徐々に上げ幅を広げた。後場には一段と上値を伸ばし、一時、前営業日比約440円高の2万6938円43銭の高値を付けた。

米ミシガン大学が前週末発表した6月の消費者信頼感指数(確報値)は速報値から下方修正され、過去最低を更新。中長期の期待インフレ率も速報値から下方修正された。これを受け、米連邦準備理事会(FRB)による過度な金融引き締めへの警戒感が和らいだという。

市場では、FRBがさらにタカ派に傾斜する可能性が低くなったとの見方が示され、「これまで意識されていた不透明要因の織り込みが進んで、日本株にも買い戻しが入ったようだ」(国内証券)との声が聞かれた。

一方、単月の指標だけで環境が大きく変わったわけではないとの意見もあり、「大きく売り込まれた米株が反発したので、日本株も自律反発程度に上昇したとみている」(大和証券のシニアエコノミスト・末廣徹氏)との指摘もあった。末廣氏は、目先の日経平均は2万7000円近辺では上値の重さが意識されると見込んでいる。

TOPIXは1.11%高の1887.42ポイントで取引を終了。東証プライム市場の売買代金は2兆6990億2300万円だった。東証33業種では、値上がりは海運業や鉱業、機械など28業種で、値下がりは不動産業やゴム製品、陸運業など5業種だった。

個別では、ソフトバンクグループ、ファーストリテイリング、東京エレクトロンなど値がさ株がしっかり。ファナックやキーエンスなど設備投資関連株も堅調だった。一方、三菱UFJフィナンシャル・グループや三井住友フィナンシャルグループは軟調だった。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1297銘柄(70%)、値下がりは462銘柄(25%)、変わらずは79銘柄(4%)だった。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

26年サッカーW杯、低調な米国観光業に追い風 宿泊

ワールド

米、ウクライナに領土割譲含む紛争終結案受け入れ要求

ワールド

ポーランド、最後のロシア総領事館閉鎖へ 鉄道爆破関

ビジネス

金融規制緩和、FRBバランスシート縮小につながる可
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、完成した「信じられない」大失敗ヘアにSNS爆笑
  • 4
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 5
    「これは侮辱だ」ディズニー、生成AI使用の「衝撃宣…
  • 6
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 7
    衛星画像が捉えた中国の「侵攻部隊」
  • 8
    ロシアはすでに戦争準備段階――ポーランド軍トップが…
  • 9
    ホワイトカラー志望への偏りが人手不足をより深刻化…
  • 10
    マイケル・J・フォックスが新著で初めて語る、40年目…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 5
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 6
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 7
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 8
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 9
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 10
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中