ニュース速報

ビジネス

スズキ、インドでEVと電池の現地生産へ 1500億円投資

2022年03月20日(日)13時16分

スズキは19日、インドで電気自動車(EV)と車載用電池を生産すると発表した。同社ロゴ、2018年10月撮影(2022年 ロイター/Benoit Tessier)

[東京 20日 ロイター] - スズキは19日、インドで電気自動車(EV)と車載用電池を生産すると発表した。車両の解体やリサイクルを行う工場も新設する。総額で約1500億円を投じ、2025年から26年の稼働を目指す。生産能力などは未定で、詳細は今後決める。

日印首脳会談後に開いた経済フォーラムで明らかにした。イベントに出席した同社の鈴木俊宏社長は「これからのスズキの使命は、小型車でカーボンニュートラルを実現することだ」と述べた。

インドはスズキの世界販売の半分を占める最重要市場。同社がインドの新車市場で約半数のシェアを持つ。ただ、このところは中韓勢や現地メーカーが攻勢をかけており、スズキのシェアは奪われつつあり、昨年度は47.7%と5割を下回った。今後普及が期待されるEVの現地生産を進めて競争力を高め、シェアを死守したい考えだ。

インド政府は30年に新車販売の30%をEVとする目標を掲げている。現地メーカーや韓国の現代自動車はEVをすでに発売しているが、スズキは計画の方向性は打ち出しながらも発売までには至っていない。EVはまだ価格が高い上、EV普及の鍵を握る充電設備の設置なども進んでおらず、EVの販売拡大はまさにこれからだ。

スズキはインド西部グジャラート州の乗用車工場の隣接地にEVと車載用電池の工場を建設する。EVは25年、電池は26年に生産を開始する予定。

スズキは25年までにEV市場に参入する方針を示しており、まずは主力のインド向けに補助金なども加えて実質100万円台で消費者が購入できるEVを投入したい考え。21―25年度の5年間でハイブリッド車なども含む電動車の研究開発に1兆円を投じる計画も表明している。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

12月FOMCでの利下げ見送り観測高まる、モルガン

ワールド

トランプ氏、チェイニー元副大統領の追悼式に招待され

ビジネス

クックFRB理事、資産価格急落リスクを指摘 連鎖悪

ビジネス

米クリーブランド連銀総裁、インフレ高止まりに注視 
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判殺到、そもそも「実写化が早すぎる」との声も
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ成長株へ転生できたのか
  • 4
    ロシアはすでに戦争準備段階――ポーランド軍トップが…
  • 5
    幻の古代都市「7つの峡谷の町」...草原の遺跡から見…
  • 6
    アメリカの雇用低迷と景気の関係が変化した可能性
  • 7
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 8
    【クイズ】中国からの融資を「最も多く」受けている…
  • 9
    EUがロシアの凍結資産を使わない理由――ウクライナ勝…
  • 10
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 7
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 8
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 9
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 10
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中