ニュース速報

ビジネス

欧米株式市場で「フラッシュ・クラッシュ」、原因は不明

2021年05月05日(水)00時54分

5月4日、 欧米の株式市場で株価が商いを伴って数分間で約0.5%下落する事象が発生した。中国軍機が台湾の防空識別圏に侵入したとの情報が売りを触発したの見方も出ているが、詳細は分かっていない。写真は2011年11月、ニューヨーク証券取引所で撮影(2021年 ロイター/Lucas Jackson)

[ロンドン 4日 ロイター] - 欧米の株式市場の4日の取引で、株価が商いを伴って数分間で約0.5%下落する事象が発生した。中国軍機が台湾の防空識別圏に侵入したとの情報が売りを触発したの見方も出ているが、詳細は分かっていない。

株価が急落したのはGMT1130(日本時間午後8時30分)前後。米市場では4分間でナスダック先物が0.5%、S&P500eミニ先物が0.4%下落した。 その後、それぞれ2%と1%まで下げ幅を拡大した。

欧州市場ではSTOXX欧州600種が急速に下落。その後は1.1%安となっている。

ロンドンのトレーダーは「他の資産では大きな動きはなかったが、株価指数先物は突然エアポケットに入ったようだった」と述べた。

株式市場で急速にボラティリティーが高まったことで、安全資産とされる米国債に資金が流れ、10年債利回りは一時約2ベーシスポイント(bp)低下。その後1.6%を上回る水準を回復したが、再び1.56%に低下した。

一部トレーダーは、台湾国防部(国防省)から中国軍の戦闘機が台湾の防空識別圏(ADIZ)に侵入したとの声明が発表されたことで、急激な売りが触発されたと指摘。ただS&P先物の急落は声明発表の約20分前に始まっており、中国軍機による侵入はこれまでも発生していることから、その後、否定された。

ナショナル・セキュリティーズ(ニューヨーク)のチーフ市場ストラテジスト、アート・ホーガン氏は、寄り付き前に始まった利益確定の動きが取引開始後も継続した可能性があると指摘。「株価が過去最高近辺にあるときは、ささいなことに反応しやすい」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

午後3時のドルは156円ちょうど付近、日銀利上げで

ワールド

26年ブラジル大統領選、ルラ氏が右派候補に勝利との

ワールド

バングラで暴動、撃たれた学生デモ指導者死亡受け 選

ワールド

サウジ原油輸出、10月は2年半ぶり高水準 生産量も
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開したAI生成のクリスマス広告に批判殺到
  • 2
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末路が発覚...プーチンは保護したのにこの仕打ち
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 5
    ゆっくりと傾いて、崩壊は一瞬...高さ35mの「自由の…
  • 6
    中国の次世代ステルス無人機「CH-7」が初飛行。偵察…
  • 7
    おこめ券、なぜここまで評判悪い? 「利益誘導」「ム…
  • 8
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 9
    9歳の娘が「一晩で別人に」...母娘が送った「地獄の…
  • 10
    円安と円高、日本経済に有利なのはどっち?
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 5
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 6
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 7
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 8
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 9
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 10
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中