ニュース速報

ビジネス

米共和党、5680億ドルのインフラ投資計画発表 増税伴わず

2021年04月23日(金)09時13分

米議会共和党は22日、バイデン大統領が掲げる2兆3000億ドルのインフラ投資計画への対案として、総額5680億ドル、期間5年の計画を発表した(2021年 ロイター/Erin Scott)

[ワシントン 22日 ロイター] - 米議会共和党は22日、バイデン大統領が掲げる2兆3000億ドルのインフラ投資計画への対案として、総額5680億ドル、期間5年の計画を発表した。

共和党が超党派交渉のたたき台になるとする同案は、従来のインフラ事業とブロードバンドに焦点を絞った内容。増税を見込んでおらず、電気自動車の利用料や未使用の連邦資金などで財源を賄うとしている。州や自治体に拠出を要請する可能性もある。

同案の策定に関わったシェリー・ムーア・カピト議員は記者会見で「共和党がこれまでに策定した最大のインフラ投資計画だ」と述べた。

ただ、共和党案はバイデン大統領の計画の4分の1に満たず、議会民主党は不十分として賛同を示していない。

民主党上院トップのシューマー院内総務は共和党の提案について、直接的なコメントは控えたものの、「インフラ投資計画は環境に配慮すべきで、勤労者の負担によって成り立つものであってはならない」と述べた。

バイデン氏の計画は、従来のインフラ事業だけでなく、気候変動対策や高齢者介護などの人的サービスの拡充を通じて米経済の流れを変えることを目指す内容となっている。

共和党は計画の規模や対象、財源確保に向けた法人増税案に反対している。

共和党上院トップのマコネル院内総務は新たな共和党案について、「合理的で超党派的な代替案になる可能性がある。民主党がこれに沿った何らかの行動に関心を示すことを期待している」と語った。

ただ、同案は小規模な超党派法案と、民主党が共和党の支持票なく可決できる大規模な法案という二つのアプローチの基礎になる可能性もある。

インフラ計画で共和党との協力を呼び掛ける民主党穏健派のジョー・マンチン上院議員は「これは出発点だ。妥協点を見つけられると確信している」と述べた。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

8月米卸売在庫横ばい、自動車などの耐久財が増加

ビジネス

10月米CPI発表取りやめ、11月分は12月18日

ビジネス

ミランFRB理事、12月に0.25%利下げ支持 ぎ

ワールド

欧州委、イタリアの買収規制に懸念表明 EU法違反の
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 2
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やってはいけない「3つの行動」とは?【国際研究チーム】
  • 3
    中国の新空母「福建」の力は如何ほどか? 空母3隻体制で世界の海洋秩序を塗り替えられる?
  • 4
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 5
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 6
    ロシアのウクライナ侵攻、「地球規模の被害」を生ん…
  • 7
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベー…
  • 8
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ…
  • 9
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 10
    EUがロシアの凍結資産を使わない理由――ウクライナ勝…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 5
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 6
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 7
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 8
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 9
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 10
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 10
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中