[ニューヨーク 9日 ロイター] - イランによる米軍のイラク駐留基地への報復攻撃で原油価格が一時急騰したのを受け、市場関係者の間ではエネルギー高が米企業業績に与える影響について懸念する声が高まった。
8日アジア時間に原油先物は一時、4カ月ぶりの高値を付けた。ただその後は、トランプ米大統領の発言を受け、米・イランの対立が中東での全面的な紛争につながるとの懸念が後退したため、下げに転じた。それでもなお、中東地域の緊張などの要因で、1年前からは25%近く上昇している。[nL4N29D481]
原油高はエネルギー業界に恩恵をもたらすが、海運、製造業、外食を含む幅広い業種の収益圧迫要因となる。これを背景に、一部の投資家は守りの投資に傾きつつある。
ウェルズ・ファーゴ・インベストメントの不動産戦略責任者、ジョン・ラフォージ氏は「原油価格はまだ法外に高いわけではないが、1年前に企業が予算を組んでいた頃に比べるとかなり高い」と指摘。「価格転嫁できるかどうかは分からないが、総じて企業の利益率は打撃を受けるだろう」とした。
ジェームズ・インベストメント・リサーチのポートフォリオ・マネジャー、バリー・ジェームズ氏は「株価はこれまで急上昇し、市場心理は危険なほど強気に傾いていた」と指摘。現在の局面では「エネルギー株の買い持ち高を多少は形成し、金もポートフォリオに組み込みたい」とした。
サンライズ・キャピタルの最高投資責任者クリストファー・スタントン氏は、イランによる攻撃はこれまで慌てて株を買い増してきた投資家の頭を冷やしたはずだと指摘。
「株式市場は過去3カ月にもわたり非対称な上向きの動きが続いた。買われ過ぎの様相が強まっていた」とした。
ただ、足元の北海ブレント原油先物
ウェルズ・ファーゴのラフォージ氏は、米・イランの対立が激化し、イランが原油輸送の要所、ホルムズ海峡の封鎖を試みる事態にならない限り、世界的な供給過多や米生産の拡大によって原油価格は1バレル=75ドルを下回る水準にとどまる公算が大きいと指摘。
「足元の動きは歴史的に見て、まだ小幅にとどまっている」とした。
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