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貿易収支、3月は7973億円の黒字 輸入が15カ月ぶり減少=財務省

2018年04月18日(水)10時24分

 4月18日、財務省が発表した3月貿易統計速報は、貿易収支が7973億円の黒字だった。写真は東京の港湾で積まれるコンテナ。昨年7月撮影(2018年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 18日 ロイター] - 財務省が18日発表した3月貿易統計速報は、貿易収支が7973億円の黒字だった。輸出は米国向けハイブリッド車や中国向け液晶製造装置が増え前年比16カ月連続で増加した。一方、輸入は中国からの衣類等が減り15カ月ぶりに減少した。財務省では春節による工場稼動停止の影響とみている。この結果貿易収支は2カ月連続の黒字となった。ロイターの予測中央値は4983億円の黒字だった。

<米向け自動車輸出増、中国産衣類輸入減、春節影響か>

3月の輸出は前年比2.1%増の7兆3819億円となった。16カ月連続の増加。地域別内訳は米国向けが同0.2%増、中国向けが同10.8%増。

増加品目は自動車(同5.4%増)、半導体等製造装置(同16.8%増)、金属加工機械(同32.2%増)など。米国向けハイブリッド自動車、医薬品、原動機、欧州連合(EU)向け掘削機、ドイツ向け旋盤、中国向けマシニングセンタ、などが増えた。

一方、3月の輸入は前年比0.6%減の6兆5845億円だった。減少は15カ月ぶり。

減少品目は衣類・同付属品(同20.1%減)、石炭(同12.2%減)、魚介類(同12.6%減)など。米国産の医薬品や原油、中国産の衣類や刃物、携帯電話機、イカなどが減少した。

<米鉄鋼関税影響「わからない」>

米国向け鉄鋼輸出は前年比13.7%減少したが、財務省では毎月の変動の範囲内のため、鉄鋼・アルミニウム関税発動の「影響はわからない」(幹部)と説明している。

2017年度の貿易収支は2兆4559億円の黒字だった。輸出額は前年比10.8%増加し79兆2219億円と年度ベースで1979年度以来過去2番目の水準だった。輸入は同13.6%増の76兆7660億円で過去3番目の水準。

輸出の増加要因は、米国向け自動車、韓国向け半導体製造装置、台湾向け鉄鋼半製品など。輸入の増加要因は、中東原油、豪州産液化天然ガスなど。

*内容を追加しました。

(竹本能文)

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