ニュース速報

ビジネス

独ダイムラー、EV生産目指し米工場に10億ドル投資 600人雇用

2017年09月22日(金)10時00分

 9月21日、ドイツ自動車大手ダイムラーは、高級車部門メルセデス・ベンツの米工場に10億ドルを投じると発表。SUVタイプの電気自動車生産開始を目指す。ドイツで2月撮影(2017年 ロイター/Michaela Rehle)

[ベルリン/デトロイト 21日 ロイター] - ドイツ自動車大手ダイムラーは21日、米アラバマ州タスカルーサにある同社の高級車部門メルセデス・ベンツの工場に10億ドルを投じる計画を発表した。2020年を目処にスポーツ多目的車(SUV)タイプの電気自動車(EV)生産開始を目指す。

今回の投資によって600人超の雇用が創出される見通し。

また投資の一環で、タスカルーサ工場そばに無公害車向け電池の工場も建設する。

ダイムラーは米環境規制当局の厳しい対応を受けてメルセデス・ベンツのディーゼル車の米国内販売を停止しており、こうした中でメルセデスのEVを米国内で生産する方向に舵を切った。

アジアと欧州の自動車メーカー各社は強気の姿勢で北米での自動車生産を拡大している。だが2016年に過去最高の1755万台が販売された米自動車市場は向こう数年にわたって緩やかに縮小するとの見方が広がっている。

このため米大手自動車メーカーの間では、セダンや高級車の需要減速に伴って工場の一時閉鎖や労働者の一時解雇に踏み切る動きも出ている。

一方でトランプ米大統領は外国の自動車メーカーに対し、米国への輸入を抑えるとともに米国内での生産を強化して雇用を増やすよう働き掛けている。

こうした状況を背景に、ドイツの高級車メーカーであるBMWは6月、米サウスカロライナ州の工場を拡張して雇用を1000人増やすと発表。フォルクスワーゲンも先月、米国内でSUVタイプのEVを生産する方針を示している。

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米中貿易枠組み合意、軍事用レアアース問題が未解決=

ワールド

独仏英、イランに核開発巡る協議を提案 中東の緊張緩

ワールド

イスラエルとイランの応酬続く、トランプ氏「紛争終結

ワールド

英、中東に戦闘機を移動 地域の安全保障支援へ=スタ
MAGAZINE
特集:非婚化する世界
特集:非婚化する世界
2025年6月17日号(6/10発売)

非婚化・少子化の波がアメリカもヨーロッパも襲う。世界の経済や社会福祉、医療はどうなる?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高にかっこいい」とネット絶賛 どんなヘアスタイルに?
  • 2
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波でパニック...中国の輸出規制が直撃する「グローバル自動車産業」
  • 3
    サイコパスの顔ほど「魅力的に見える」?...騙されずに「信頼できない人」を見抜く方法
  • 4
    林原めぐみのブログが「排外主義」と言われてしまう…
  • 5
    右肩の痛みが告げた「ステージ4」からの生還...「生…
  • 6
    構想40年「コッポラの暴走」と話題沸騰...映画『メガ…
  • 7
    逃げて!背後に写り込む「捕食者の目」...可愛いウサ…
  • 8
    「結婚は人生の終着点」...欧米にも広がる非婚化の波…
  • 9
    4年間SNSをやめて気づいた「心を失う人」と「回復で…
  • 10
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 1
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 2
    大阪万博は特に外国人の評判が最悪...「デジタル化未満」の残念ジャパンの見本市だ
  • 3
    「セレブのショーはもう終わり」...環境活動家グレタらが乗ったガザ支援船をイスラエルが拿捕
  • 4
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 5
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波で…
  • 6
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高に…
  • 7
    ふわふわの「白カビ」に覆われたイチゴを食べても、…
  • 8
    脳も体も若返る! 医師が教える「老後を元気に生きる…
  • 9
    ファスティングをすると、なぜ空腹を感じなくなるの…
  • 10
    アメリカは革命前夜の臨界状態、余剰になった高学歴…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 3
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 6
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 7
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 8
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 9
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 10
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中