ニュース速報

スウェーデン中銀副総裁、年末前後の利上げ予想に懐疑的

2019年09月20日(金)20時06分

[マルメ 20日 ロイター] - スウェーデン中央銀行のヤンソン副総裁は20日、中銀が予定通り年末か来年初に利上げするほど経済は強くない可能性があると述べた。

ヤンソン氏は、会合の合間に、中銀の利上げ予想に対し懐疑的な見方を強めていると記者団に語った。

同氏は、今月4─5日の政策決定会合で、年末前後の利上げに難色を示していたことが議事要旨で明らかになっている。[nL3N2682AJ]

米中貿易戦争や英国の合意なき欧州連合(EU)離脱の可能性などの懸念材料や景気減速にもかかわらず、中銀は5日の会合終了後、年末前後の利上げ予想を維持すると表明した。

ヤンソン氏は「利上げに対する懐疑的見方は、政策決定会合の時よりもいまの方が強い」とし「リスクを巡る状況は悪い。基本的に上振れリスクは皆無だ」と述べた。

政策決定会合後に発表されたインフレや雇用の指標は弱い内容で、政策金利は当面据え置きという市場の見方を裏付けている。

ヤンソン氏は、見通しに対する懸念を強めていると語った。ただ、利上げ計画を白紙にしたり利下げを視野に置く「地点には少し距離がある」と述べた。

「メーンシナリオは悲惨というわけではないが、より深刻な悪化の可能性はあり、それをわれわれは考慮に入れ、対応を考えておかなくてはならない」と述べた。

厳しい外部環境にもかかわらず、スウェーデン経済は順調に推移していたが、今年に入り減速が鮮明となり、第1・四半期、第2・四半期ともに前期比で0.1%成長にとどまった。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

インド中銀、利下げ余地示唆 インフレ見通し改善で=

ビジネス

中立金利「まだまだ距離」、利上げ判断すべき局面=田

ビジネス

英中銀、ステーブルコイン保有上限は金融安定脅かさな

ビジネス

機械受注8月は2カ月連続減、判断「持ち直しに足踏み
MAGAZINE
特集:日本人と参政党
特集:日本人と参政党
2025年10月21日号(10/15発売)

怒れる日本が生んだ「日本人ファースト」と参政党現象。その源泉にルポと神谷代表インタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ海で「中国J-16」 vs 「ステルス機」
  • 2
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道されない、被害の状況と実態
  • 3
    「欧州最大の企業」がデンマークで生まれたワケ...奇跡の成長をもたらしたフレキシキュリティーとは
  • 4
    「心の知能指数(EQ)」とは何か...「EQが高い人」に…
  • 5
    イーロン・マスク、新構想「Macrohard」でマイクロソ…
  • 6
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 7
    【クイズ】アメリカで最も「死亡者」が多く、「給与…
  • 8
    「中国に待ち伏せされた!」レアアース規制にトラン…
  • 9
    【クイズ】サッカー男子日本代表...FIFAランキングの…
  • 10
    筋肉が目覚める「6つの動作」とは?...スピードを制…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな飼い主との「イケイケなダンス」姿に涙と感動の声
  • 3
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 4
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 5
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由…
  • 6
    ベゾス妻 vs C・ロナウド婚約者、バチバチ「指輪対決…
  • 7
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ…
  • 8
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道され…
  • 9
    時代に逆行するトランプのエネルギー政策が、アメリ…
  • 10
    「中国のビットコイン女王」が英国で有罪...押収され…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 3
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に...「少々、お控えくださって?」
  • 4
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 5
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 6
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 7
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 8
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 9
    数千円で買った中古PCが「宝箱」だった...起動して分…
  • 10
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中