前回、消費税とその負担軽減策について「松竹梅」のお話をしましたが、「梅」を推奨された与党税調会長が実質更迭となり、予想通り?主要メディアの報道は「竹」路線まっしぐらの様相を呈しています。お上に盾突くわけではありませんが(民主主義の日本ですから、健全な批判はOKという前提でモノ申しております)、前回指摘しました通り、選択肢は「松竹梅」ではなく、もっと深掘りして「福禄寿」まで進める必要ありとの見解に変わりナシ。非常に単純な話、一度取った税金を手間隙かけて事務処理を煩雑にしながら給付で配り直すくらいなら(「梅」)、そして食料品を軽減しなければならないほど庶民が困窮しているとわかっておられるなら(「竹」)そもそも、消費税の税率引き上げをなさらなければよろしいだけのこと(「福」)。国内消費が芳しくないなら是非引き下げも視野に(「禄」)。

 

 余談ではありますが、元税調会長とは2年ほど前に月刊「文藝春秋」で鼎談をいたしたことがありました。忌憚なき議論の場を設けて下さった出版社にも、それを快諾して下さった元税調会長にも、とても感謝しているのですが、何よりあの鼎談が素晴らしかったのは、元税調会長ご自身が消費税は輸出企業への「補助金」的色合いが濃いと認めて下さったことでしょう。さすがに消費税に精通されているだけのことはあります。

 

 軽減税率の問題もよくご存じでいらっしゃるがゆえに今回反対され、その結果更迭という流れは実は非常にわかりやすい構図でもあります。消費税問題はまだまだ申し上げたいことがあるのですが、これぐらいにいたしまして今回は「新三本の矢」がテーマです。

 こちらの寄稿をスタートさせた半年前にさかのぼりますが、アベノミクスという言葉を海外で使うのは憚られる状況で、それを誰よりも御存知なのは官邸という話をご紹介しました。であるからこそ、余計なお世話と承知の上で、ワタクシ自身は9月末のニューヨークでの国連総会に出席するため訪米を前にした首相を大変心配をしていたのでした。もはや「アベノミクス」が海外でNGワードとなった今、いったい経済政策について何と仰るつもりなのだろうかと。