[東京 8日 ロイター] - 内閣府が8日に発表した5月の景気ウォッチャー調査では、景気の現状判断DIが43.0で、前月比0.5ポイント低下し2カ月連続のマイナスとなった。熊本地震の影響が残存するほか、原油価格の反転に伴うコスト上昇や消費者のデフレ心理への逆戻りの兆候に懸念を示す声が多かった。

現状判断DIは横ばいを示す50の水準を10カ月連続で下回った。企業動向関連と家計動向関連が低下、雇用関連は上昇した。 

2─3カ月先を見る先行き判断DIは47.3で、前月比1.8ポイント上昇。4カ月ぶりの上昇となった。50の水準を10カ月連続で下回った。 

ウォッチャーからは「来客数の減少が続いている」(北陸・スーパー)などと、消費が振るわないことを指摘する声が寄せられている。熊本地震の影響は旅行関連で残存しており、「訪日外国人を含め観光客が大幅に減少している」(九州・金融業)、「夏休みの動向が懸念される」(北関東・旅行代理店)という状況。

また原油価格の反転により「燃料代が上昇傾向にある」(東北・農林水産業)、「軽油価格がじわじわと上がっており、燃料費などコスト負担が増えている」(北陸・運送業)などの影響が出ている。

さらに、「価格で差がつく飲料水や食料品、ビールの売り上げは減少が続いており、少しでも安い小売店で購入していることがうかがえる」(北海道・コンビニ)など、デフレ基調が強いことへの不安も大きい。

もっとも、地震からの復旧が公共工事の増加や工場設備補修の増加に表れるとの期待もあるほか、「オリンピック特需がそろそろピークを迎える時期。映像関連商品には特に注力する」(九州・家電量販店)という動きも出てきそうだ。

内閣府は、景気ウォッチャー調査の判断の表現を「引き続き弱さがみられ、熊本地震によるマインド面の下押し圧力がいまだ残っている」とした。先行きは販売価格が引き上げられない中で原材料価格が上昇するなど、物価動向への懸念がある一方、熊本地震からの復興、夏のボーナスや設備投資増加への期待が見られるとした。

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(中川泉 編集:山川薫)

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