[北京 9日 ロイター] - 世界銀行は9日、高齢化が急速に進む東アジア地域の就労人口が、今後25年間で10─15%減少し、経済成長を妨げ、財政支出は増加するとの見方を示した。世銀の報告書によると、東アジアの高齢化は史上類を見ない速度で進展。
世界の65歳以上の人口の36%(2億1100万人)が東アジアに住んでおり、地域別のシェアで世界最大となっている。
世銀は報告書で「東アジアでの急速な高齢化は、出生率の低下の速さが著しく、60歳以上の高齢者の長寿化が急進していることが要因」とし「同地域では今後、政治的な課題や、経済・財政への圧力、社会リスクが増すだろう」と指摘した。
2040年までの高齢化による就労人口の低下率は、韓国で15%強、中国、タイ、日本で10%強となると予測している。
中国だけでも9000万人の労働人口の減少となる。
報告書で世銀は、高齢化の進む東アジアでの年金支出は2070年までに国内総生産(GDP)の8─10%まで増加すると見込んでいる。
報告書の作成者の一人、フィリップ・オキーフ氏は、同地域が直面する最大の問題は年金と医療保健の財源ねん出、と指摘した。
世界銀行は、退職年齢の段階的引き上げ等、現行年金スキームの改革実行を推奨している。
アジアでは過去数十年、人口配当が急速な経済成長をけん引してきた。
中国は今年10月産児制限を緩和し、すべての夫婦は2人の子どもを持つことが可能になった。就労人口の低下による経済への負担を回避することが目的であるとされる。