[ロンドン 12日 ロイター] - 12日のユーロ圏金融・債券市場では、世界的に債券市場からの資金流出に歯止めがかからないなか、ユーロ圏国債の利回りが引き続き上昇した。
終盤の取引で独10年債<DE10YT=TWEB>利回りは7ベーシスポイント(bp)高い0.67%で推移。この日は米10年債<US10YT=RR>利回りが一時2.3%を上回り、前年12月以来の高水準を更新。日本の10年債<JP10YT=RR>利回りも0.45%を若干上回り、年初来の高水準に迫った。
世界的に債券が売られていることについて、アナリストの間では原油価格の上昇に伴いインフレ期待が上昇していることが背景などとの見方が出ているが、ギリシャ問題が重しとなりリスク選好度が低下するなか、実際の状況はより複雑となっている可能性もある。
ノルデアの首席債券アナリスト、ヤン・フォン・ゲリッチ氏は、「市場が安定化していないことは明らか」とたうえで、「投資家はこのところのボラティリティーの高さに見合うプレミアムが必要として、一段と慎重になっている」と述べた。
ユーロ圏債券市場では、ギリシャ問題により先行き不透明感が一段と高まっている。ドイツのショイブレ財務相は前日、ギリシャが支援獲得に必要な一連の改革をめぐり国民投票を実施することは、理にかなっている可能性があると指摘。また、ギリシャが前日、国際通貨基金(IMF)に返済した7億5000万ユーロについて、同国の政府当局者はこの日、IMFの口座から緊急準備金を取り崩して返済の一部に充てたことを明らかにしている。
スペイン10年債<ES10YT=TWEB>利回りは1.84%、イタリア10年債<IT10YT=TWEB>利回りは1.85%と、ともに9bp上昇。こうしたユーロ圏低格付け国の国債と独連邦債との利回り格差は比較的安定的に推移しているが、アナリストの間では低格付け国の国債利回りもいずれは上昇するとの見方を示している。