<賞レースの主役を張りつつ、興行でも結果を残す。30歳のティモシー・シャラメは、次作が話題を呼ぶ俳優になった>

俳優ティモシー・シャラメ(30)の快進撃が止まらない。昨シーズンに続き、今年も主演作が映画賞の話題をさらっている。果たしてこれは一時的な現象なのか、それとも、輝かしい俳優人生が今後も長く続く予兆なのか。

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シャラメは昨シーズン、伝説的なフォーク歌手ボブ・ディランの駆け出しの頃を描いた映画『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』で絶賛を浴び、アカデミー賞主演男優賞にノミネートされた。20代前半だった2017年の『君の名前で僕を呼んで』に続いて、2度目のノミネートだ。

音楽がらみの映画というと、最近はアニメなど子供も楽しめる作品が多いが、『名もなき者』は歴史的な背景を伴う大人のドラマだった。しかもディランを描いた映画には、07年の『アイム・ノット・ゼア』(原題:I'm Not There)という秀作があった。

それにもかかわらず、『名もなき者』は世界で1億4050万ドル(アメリカだけで7500万ドル)の興行収入を上げるヒットとなった。

ちなみに昨年、往年のロック歌手ブルース・スプリングスティーンが鬱病に苦しんだ時代を描いた『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』(原題:Springsteen: Deliver Me from Nowhere)が公開されたが、世界興行収入は4520万ドル止まりだ。

スプリングスティーンが今なお各国でスタジアムを満員にする現役のスターで、映画の宣伝に積極的に協力したにもかかわらず、だ。

ヒットを分けたのは「スター性」