台湾政策は変わらない?
一方、アメリカによるベネズエラ攻撃が中国に悪しき前提を与えたという論に異を唱える者もいる。中国は今回の出来事を利用して、「無謀なアメリカ」と「国際規範を重視する中国」という中国有利な物語を強調しようとするだろうが、仮にアメリカが国際法を尊重したとしても、中国の台湾政策は変わらないという意見だ。
そもそも、中国の台湾に対する行動に国際法は関係ないとの指摘もある。台湾政府は国共内戦に敗れた後に中国本土から逃れてきた国民党によって1949年に樹立された政府であり、中国共産党はこの問題を完全に中国の内政問題と見なしている。実際、習近平国家主席は年末の演説で、台湾統一は「止めようのない流れ」であると改めて主張した。
シンガポール経営大学のヘンリー・ガオ教授(法学)は「中国がこれまで動かなかったのは、法的根拠がなかったからではなく、能力がなかったからだ。今回のアメリカのベネズエラにおける作戦が、中国に新たな法的正当性を与えることはない」とXに投稿した。
アメリカは、習主席が人民解放軍に対し台湾奪取能力を備えるよう命じていると見ている。しかし、今年あるいは今後すぐに台湾に対して行動を起こすとは限らないとも認識している。
トランプは、習が自身の2期目の任期中に台湾を攻撃しないと約束したと主張しているが、中国側からその発言が裏付けられたことはない。
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