また、短い言葉のほうが「人とも共有しやすい」という利点があります。短い言葉は記憶に残りやすく、瞬時に人へ情報として伝わります。

これにより、コンセプトがあなたの代わりに「旗振り役」となって、たとえば、そのコンセプトのもとで一緒に仕事をしているチーム全体が、同じ方向を向けるようになります。

その結果、コンセプトが勝手に「チームの共通言語」として定着していくため、社内の意識や価値観もまとまり、判断基準が明確になっていくことにより、コミュニケーションのミスが減ります。

これはもちろん、そのコンセプトを持った商品やサービスが、受け手に広がっていくときも同様です。本質が凝縮された、短い言葉のコンセプトは、驚くほど遠くに広がっていきます。

まとめると、コンセプトの言葉を「短くする」とは、「情報を削る」ことではなく、その本質だけを残す作業に近いと言えます。いいコンセプトは、詩のように簡潔で、哲学のように深いもの。

それが、新しくて強いコンセプトの証なのです。

※第1回はこちら:スターバックスが売るのは「コーヒー」ではなく「つながり」...「世界一のカフェ」の地位が揺らがない理由

著者

篠﨑友徳

株式会社クリエイターボックスCEO。2007年、慶應義塾大学理工学部卒業。同年、株式会社博報堂入社。さまざまな企業のクリエイティブ制作や、統合的なコミュニケーション戦略設計に携わる。2017年、株式会社クリエイターボックスを創業。商品やサービスのコンセプト開発からブランディング、メディア展開までをワンストップで行う。

世界はコンセプトでできている

 世界はコンセプトでできている

 

  篠﨑友徳[著]

  かんき出版[刊]

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