軸はコーヒーではなく「つながり」
そして転機が訪れたのは1987年。投資家の支援を受けたシュルツは、なんと逆にスターバックスを買収。満を持してシアトルにカフェをオープンさせたのです。
さらに、ここでシュルツは、
「スターバックスが提供するのは、オフィスでも自宅でもない。第3の居場所(Third Place)である」
とコンセプトを定義し、ブランドを育てることを決意します。
なお、この「第3の居場所」という言葉は、社会学者レイ・オルデンバーグの著書『サードプレイス―― コミュニティの核になる「とびきり居心地よい場所」』からヒントを得たものと言われています。
オルデンバーグは、家庭(First Place)でも、職場(Second Place)でもない、地域社会の社交空間のことを「サードプレイス(Third Place)」と定義していたので、ここから引用したと言われています。
近年では、スマートフォンの利用やリモートワークが主流になる中で、Wi-Fiや電源を備えたスターバックスの店舗内で本格的に仕事をしている人も多く、今やリアルな空間とデジタル空間をつなぐための場所にもなっています。
シュルツは「コーヒーを売ることよりも、人と人のつながりを育むことが使命」と語っていました。その言葉通り、スターバックスが提供する、人々の多様なライフスタイルに寄り添う空間は、時代を超えて愛され続けています。
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