ラドクリフも2020年6月に、LGBTQの自殺予防活動に取り組む非営利組織トレバー・プロジェクトに、短いエッセイを寄稿。トランス女性に対する支持を明確に打ち出しつつ、自身の立場はローリングとの個人的に対立している訳ではないと明言した。

「私とローリングが争っているように見せたがっている」

このときラドクリフは、「私自身とJ・K・ローリングが真っ向から言い争っているように見せかけたいメディアが一部に存在することはわかっている。しかし、これはそういうことではなく、いま重視すべきことでもない」と述べていた。

なおスコットランドでは今年、新たなヘイトクライム(憎悪犯罪)法が施行され、それによってローリングが法的処罰を受けるのではないかという憶測が飛び交っている。新法の下では、個人に対するミスジェンダリング(相手が自認するジェンダーと異なる性で呼ぶこと)は犯罪となる。

ローリングはこの件についても、Xへの一連の投稿というかたちで反応した。「ヘイトクライム法を可決したスコットランドの議員たちは、本物の女性や少女がもつ権利と自由よりも、自分の考える女性らしさを演じる男性の感情を、より重く見ているようだ(そうした男性は、実際には女性嫌いであったり、ご都合主義であったりするわけだが)」

警察は、ローリングのコメントについて苦情が寄せられたものの、「こうしたコメントは犯罪とはみなされない。それ以上の措置がとられることはない」と述べたと、AP通信は報じている。

(翻訳:ガリレオ)

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