組織をつくる目的は《抽象》と《具体》の役割分担

次にあなたにしてもらいたいのは、描いてみた組織図を90 度右に回転してみることである。

社長はいちばん上でなく、いちばん右に来る。底辺だった一般社員は左側に来る。あなたの上司は、あなたの上でなくて右にいる。

そしていちばん重要なことだが、その図の右側に《抽象》と書き、左側に《具体》と書き加えてもらいたい。

これで、不人気であったピラミッド型組織は、本当の姿を表した(図2)。

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図2『仕事ができる 具体と抽象が、ビジネス10割解決する。』 24頁

人が組織を作る理由は、上下関係を作るためではない。担当する抽象度を、《抽象》側から《具体》側まで役割分担するためなのだ。

組織の役割を3つに分類してみる

話を単純化するために、組織の役職を3つに分類しよう。

・プレイヤー

・マネージャー

・リーダー

の三分類だ。「プレイヤー」とはいわゆる一般社員、平社員のことで、現場で実際に動いている人たちだ。

たとえばお客さんをまわって営業していたり、工場で手を動かしてものを作っていたりする。「マネージャー」とは要するに管理職のことで、会社で言えば課長や部長を指す。

では、係長や主任についてはマネージャーに分類されるのか、それともプレイヤーなのか? ということが気になる人がいるかもしれない。

「うちの会社では、係長は管理職ではなく一般職扱いですがプレイヤーなのでしょうか?」とか「部下がいない課長はマネージャーに入るのでしょうか?」という具合だ。

しかし、ここでは明確な線引きはあまり気にしなくていい。2つの領域の中間にいる人、あるいは複数の領域に同時にいる人はたくさんいる。

「リーダー」とは組織のトップに立って他のみんなを引っ張っていく人だ。会社では社長やCEOのような経営者がこれにあたる。国だったら、大統領や首相のことを指す。

ここでも、「社長と会長はどちらがリーダーなのですか?」というようなことはあまり気にしない。リーダーが複数人いる組織は存在するし、そもそも本当のリーダーがいない組織も、不幸だが存在する。

プレイヤーほど具体的、リーダーほど抽象的
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