なぜ、有酸素運動は時間の無駄なのか

冒頭のローレンのコメントに戻る。なぜ、有酸素運動では痩せられないのか。

例えば、「体重60キロの女性が目標とする有酸素運動の心拍域で15時間運動すれば、約500グラムの脂肪が燃焼する」とうたう広告があったとする。

私たちの代謝機能がこの宣伝文句の通りの速度でカロリーを消費していれば、人類は氷河期を生き延びてはいない。マンモスを探している間にカロリーが枯渇し、狩りができずに餓死することになるからだ。

現代に置き換えると、スーパーへ買い物に行くために消費するカロリーだけで息絶え絶えになる、ということを意味する。

ランニング、サイクリングなどの有酸素運動でトレーニングすればするほど楽になるのは、心肺機能が向上するからではない。筋肉に持久力が付くから楽になるのではなく、特定の動作に対して体が効率的に動くようになっただけ。つまり作業効率がアップしているだけなのだ。

有酸素運動を習慣化すると、実際には筋肉が萎縮していく。加齢に伴って多くの人の体重が増え始めるが、それは筋肉量が減っているからだ。そのうえで有酸素運動のみしていたのでは、ますます筋肉量が減ってしまう。

ため込んだ体脂肪を解消するカギは、筋力トレーニングをやって筋肉をつけ、若々しい代謝を取り戻すこと。そのためには、インターバルトレーニングをやるべきだと、ローレンは説く。

高強度エクササイズを一定時間行い、その後、一定時間休息し、それらを繰り返す。有酸素トレーニングに比べ、短時間でより多くのカロリーを消費し、体脂肪を含めた体組成の前向きな変化をもたらしてくれる。

筋肉をつけるだけでなく、ワークアウト後の代謝にも影響を与えることができるため、身体のホメオスタシス(恒常性)を回復させることにつながる。そうなると睡眠中であっても、代謝を上げてカロリーを燃やし続ける。

有酸素運動にはそんな機能はない。効率的に鍛えるには、あらゆる時間をも使う必要があるのだ。

痩せたい、そして筋肉も増やしたいならば、まずは筋肉を増やすことに重点を置く。目標の筋量に達したら、脂肪を減らす作業に切り替えるといい。

1週間の1.2%の時間だけ割けばいい

私たちには選択肢がある。心と魂が住む唯一無二の「家」である体を気遣うか、時間の経過とともに衰えていくほうに身を任せるか。ほとんどの人は衰えていくほうを選ぶ。

一方で、本気で自分を変えようと決める少数派の人たちがいる。ローレンのプログラムは、1日20~30分、週に4~5回をワークアウトに時間を割くことを要求するが、これはその週全体の1.2%未満に相当する時間だ。たったそれだけで十分なのだ。

目標達成には「望みを持つこと」が大切