権力移行はこの1世紀間、共産党の弱点になってきた。毛の死後には、後継者に指名した華国鋒と「四人組」の権力闘争が勃発し、四人組の逮捕・裁判という結末を迎えた。習がこれまでの路線を維持するなら、次期指導者に権限を一部委譲する(少なくとも、そう見せ掛ける)べき時期であっても、権力の掌握をさらに推し進めるだろう。

「第20回党大会での後継者指名はない」と、ツァンはみる。「後継に指名されれば、格好の攻撃対象になりかねない。習はその人物を脅威と見なし、排除するはずだ」

死を前にした毛は華に「あなたに任せれば安心だ」と告げたという。だが党主席就任からわずか約2年後、鄧小平らの攻撃で華の権威は失墜。最終的に鄧が権力争いに勝利し、華は政治的に忘れられた存在として2008年に死去した。

中国共産党が「偉大な道のり」の次なる1世紀に乗り出すなか、毛の遺産は後継者たちにとって指針であり、警告であり続けている。

From Foreign Policy Magazine

【関連記事】
ニューズウィーク日本版 台湾有事の新シナリオ
2026年4月21号(4月14日発売)は「台湾有事の新シナリオ」特集。

米・イラン戦争で変わる地域紛争の「大前提」/石油危機を恐れるべき理由

※バックナンバーが読み放題となる 定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます