前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比1478円49銭安の1万7081円14銭となり、大幅に続落した。

新型コロナウイルスがパンデミック(世界的な大流行)となり、金融市場を大きく揺らしている。前日の米国株市場が暴落し、東京市場も朝方から全面安商状となった。下げ幅は一時1800円を超え、取引時間中として約3年4カ月ぶりの安値を付けた。

前日の米国株市場でダウは2352ドル下落し、過去最大の下げ幅を記録。下落率も約10%と1987年10月のブラックマンデー以降で最大になった。

東京市場で日経平均は主要銘柄が売り気配の中、前営業日比376円16銭安でスタート。その後、売りが売りを呼び、急速に下げ幅を拡大。1万8000円割り込むと、一気に1万7000円割れの水準まで下落した。取引時間中として2016年11月10日以来の安値を付けた。

菅義偉官房長官は午前の会見で、日米首脳が米国の要請で午前9時から電話会談したことを明らかにした。新型コロナウイルスに関し両国状況や感染防止について意見交換したとされるが、株価下落の歯止めにはならなかった。

前引けの段階で東証1部上場の99%が値下がり。値上がりはわずか6銘柄。値下がりが2158銘柄、変わらずが1銘柄だった。

市場では「過去のショックをみても、それが何年も続いたということはない。今のところ買う材料は全くないが、新型コロナウイルスに対する処方箋が確立されるなどして流れが反転すれば一気に戻るのではないか」(証券ジャパンの調査情報部長、大谷正之氏)との声が出ていた。

TOPIXは7.20%安で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は2兆4487億円だった。東証33業種はすべて値下がり。鉱業は12%超、不動産は11%超、空運は10%超それぞれ下落した。

トランプ米大統領が延期の検討に言及したことで、東京オリンピック開催の判断も市場関係者の関心を集めている。「仮に開催延期になれば、これまで景気を支える材料となっていただけに、及ぼす影響の大きさは計り知れない。海外勢もその点を見越して日本株を外しにかかっているのだろう」(岡三オンライン証券のチーフストラテジスト、伊藤嘉洋氏)との指摘も聞かれた。

[東京 ロイター]
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