<発言は人種差別だと反発した人々は、共和党議員の地元の貧困やホームレスの写真を投稿して対抗し始めた>

ドナルド・トランプ米大統領が、民主党の有力黒人議員イライジャ・カミングスの地元を「ネズミだらけ」のひどい地域で誰も住みたがらない、とツイートして物議を醸している。

トランプは6月27日、カミングス議員の地元メリーランド州ボルティモア(市の約半分がカミングスの選挙区)を「ネズミや齧歯類がはびこる吐き気を催す」町だと書いた。カミングスの選挙区は黒人が多い場所で、またも人種差別発言だと問題になっている。

<参考記事>トランプの「国に帰れ」発言に全米が人種差別反対コール

大統領首席補佐官代行のミック・マルベイニーは、もし自分の地元でも犯罪やホームレスの問題がボルティモアと同じくらい深刻だったら、とうに議員を「クビ」になっていただろうと言った。

一方反トランプ派は、トランプや保守派が流した映像は恣意的に選ばれたもので、カミングスの選挙区の全体像を伝えてはいないと反論。さらに共和党の有力議員の地元の貧困や犯罪の「証拠写真」を投稿し始めた。

トランプは27日の発言で、カミングスの選挙区は不法移民があふれるメキシコとの国境地帯より「はるかにひどく、危険だ」とも述べた。「彼の選挙区はアメリカで最悪の(危険地帯だ)と考えられている」

ツイッターでは、こんな声も上がっている。国の統計によれば貧困層の割合が最も少ない10州のうち8州は民主党の州で、貧困層の割合が高い9州のうち8州は共和党の地盤だ――。

<参考記事>アメリカの12.7%は貧困状態 トランプ政権誕生で拡大・深刻化か

保守派のFOXニュースは28日、カミングスが地元の「貧困の文化」に十分な対応をしてこなかったと批判。そもそもトランプがボルティモアの悪口を言い出したきっかけは、同じ27日にFOXニュースが放送した、ボルティモアの貧困問題を扱った番組を観たからだろうと、多くのメディアアナリストは指摘している。

「吐き気を催す状況の責任は米大統領たるトランプにもある」