Deborah Mary Sophia Aditya Soni Stephen Nellis
[28日 ロイター] - 米マイクロソフトが28日発表した第1・四半期(7─9月)決算は、クラウド事業の売上高が市場予想を上回った。ハイテク大手の借り入れに頼った支出への警戒感が市場で強まる中、巨額の人工知能(AI)投資が実を結びつつあることを示唆した。
フリーキャッシュフローも市場予想を約100億ドル上回った。AIインフラへの支出が予想を下回る一方、売上高が増加した。巨額のAI支出でフリーキャッシュフローが圧迫され、借り入れ拡大を迫られているアルファベットやメタなど競合とは対照的な結果となった。
マイクロソフトの株価は時間外取引で約4%上昇した。28日終値時点で、年初来の上昇率は約9%となっている。
今回の決算では、同社が企業のAI需要を収益につなげていることも示され、AIが同社のソフトウエア事業を脅かすとの懸念や、赤字のオープンAIへの依存度が高すぎるとの不安を和らげた。
マイクロソフトはここ数カ月、企業のAI需要拡大と利用コストの上昇に対応するため、オープンAIやアンソロピックの最も高性能なモデル以外にも選択肢を広げてきた。企業が膨らむAI利用料に難色を示す中、同社は低価格のモデルを相次いで投入。新たなAIエージェント「コパイロット・コワーク」では、利用者がモデルを切り替えられる。
サティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)は声明で「組織が自らのインテリジェンスを構築・保有するのを支援し、エージェントの安全性とセキュリティーを通じて信頼を得ることで、われわれはイノベーションを採用拡大につなげている」と述べた。
第1・四半期のクラウド事業「Azure(アジュール)」の売上高は、48%増の331億7000万ドルと、ビジブル・アルファがまとめた予想(328億4000万ドル)を上回った。アジュールの前四半期の売上高は294億ドルだった。
インベスティング・ドット・コムのシニアアナリスト、ジェシー・コーエン氏は「マイクロソフトの第1・四半期決算は、この規模の企業としては申し分のない内容だった。メタとアルファベットの決算がAI支出への不安を再燃させた後だけに、今回の決算はそれを打ち消す材料となる。需要は依然として供給を上回り、法人向けの受注残は膨大で、投資の成果がようやく利益と売上高全体に表れている」と述べた。
マイクロソフトは先月、アジュールの四半期売上高を初めて公表した。これにより、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)やアルファベット傘下のグーグル・クラウドとの直接比較が可能となった。
第1・四半期の設備投資額は452億ドルと、前年同期の349億ドルから増加。自社予想は500億ドルだった。
フリーキャッシュフローは186億ドル。ビジブル・アルファがまとめたアナリスト予想は85億4000万ドルだった。
投資家向け広報担当バイスプレジデントのジョナサン・ニールソン氏は、設備投資が予想を下回ったのは支出計画そのものの変更ではなく、遅延によるものだと説明。「第1・四半期に見込んでいた外部調達による設備の納入が一部遅れた」と述べた。