テクノロジーの進化が加速度的に進む現代において、企業と顧客を結ぶコンタクトセンターのあり方が問われている。効率化だけでなく、テクノロジーを用いていかに「顧客体験(CX)」や「従業員体験(EX)」を向上させるかが、企業の競争力を左右する時代だ。
Renxa(レンサ)は、元・金融テレマーケティングで培った高品質な営業ノウハウを強みに、コンタクトセンターを主軸としたセールスマーケティング事業を展開。全国の不動産関連事業者と提携し、入居時までに必要な電気・ガス・通信といったライフラインの手続きをワンストップで案内する「新生活の立ち上げ支援」を手がける。同社の坂本幸司社長は、近年の挑戦について次のように語る。
「全国121の携帯モバイル店舗や催事プロモーションといった『リアルチャネル』との融合に注力しています。また、当社のもう一つの特徴が在留外国人向けサービスです。現在は多様な人材活用により外国籍社員約30名を抱え、26言語での対応が可能となっています」
圧倒的な業務改善をもたらした、ZoomのAIソリューション
この躍進をテクノロジーの側面から支えているのが、ZVC JAPAN(Zoom日本法人)だ。近年はクラウド電話やコンタクトセンター事業などへ領域を広げ、コミュニケーションプラットフォームを通じて、日々の会話から具体的な行動や業務の完了までをAIで支援している。
同社の下垣典弘代表取締役会長兼社長は、Renxaの取り組みをこう評価する。「特にアウトバウンドはコストがかかる一方で成果が出にくいのが常識ですが、その中で新しい領域に踏み出し、見事に成果を出されています」
現在でこそAIを活用した先進的なオペレーションを実現しているRenxaだが、導入前は労働集約型ビジネスゆえのマネジメント課題に直面していた。「当社のオペレーターは最も業務負荷の高い企画において、1日に約150件の発信業務を行うため、感情やモチベーションに浮き沈みが生じる。そのため、スーパーバイザー(SV)などの管理者は、日中常に現場を歩き回り、リアルタイムでフォローに当たらなければなりませんでした」(坂本氏)
日中のフォロー業務に追われる結果、コール品質の確認や教育のための時間が後手になる。SVは稼働終了後に膨大な録音データを一件一件聞き直し、翌日の指導内容をまとめる必要があり、これが多大な残業を引き起こしていたのだ。
この課題を打破したのが、Zoomのコンタクトセンター向けソリューションだ。選定の決め手について、坂本氏は明確に答える。「電話をかける基本機能と、AIで通話を解析して現場の教育にフィードバックする機能。これらが『一気通貫』でできることが最大の理由でした」
Zoomの導入は、Renxaの現場オペレーションを劇的に変革。AI解析と自動スコアリング機能により、かつてSVを苦しめていた「録音チェック・課題探し」の呪縛から解放された。
「一言で言うならば、『どのオペレーターの教育に時間を割くべきか』が一目でわかるようになった。人が膨大な時間をかけて問題のある音声データを『見つける』のではなく、AIが録音データを網羅的に確認し、コンプライアンスや会話品質を自動でスコアリングしてくれます。アラートが出た録音だけを聞き、迅速な指導につなげることができます」(坂本氏)