Takaya Yamaguchi
[東京 9日 ロイター] - 政府は9日、租税特別措置(租特)・補助金・基金の徹底見直しに関する関係閣僚会議を開催した。無駄な歳出削減を念頭に置いた日本版DOGEの対象に基金を加え、効率的な予算編成に本腰を入れる。消費税減税や成長投資などの財源をいかに確保するかが焦点となる。
これまでは租特・補助金見直しに関する関係閣僚会議としてきたが、名称に「基金」を追加し、効果に疑問符が付く政策を抜本的に見直す姿勢を鮮明にする。租特廃止の方向が示されたのは3件にとどまり、思うような効果が得られていなかった。
政府は、2027年4月から飲食料品の消費税率を8%から1%に引き下げる方針だが、具体的な財源は定まっていない。高市早苗首相肝いりの成長投資や、防衛力強化に伴う歳出が膨らむことも予想され、市場の信認を維持するには、明確な財源を示す姿勢が欠かせない。
片山さつき財務相は会議終了後、「日本版DOGEは強い経済の構築と財政の持続可能性を両立する高市内閣にふさわしい予算、税制を作りあげていくために必要不可欠な取り組み」と説明。国会内で記者団に「徹底的な見直しを進めていく」と語った。
財務省によると、基金全体の残高は2025年度末に約17兆円あった。26年度末には約11兆円、27年度末には7兆円となる見込み。歳出改革の取り組みを強化し、どこまで深掘りできるかは今後の財政運営を占う試金石となる。
高市政権は第2次改造内閣が発足した9月以降、市場に染みついたリフレ色のイメージを払拭するため、市場に配慮する姿勢を強めてきた。
市場では、これらの取り組みを通じて「実行力を伴う成果が得られれば、過度な財政懸念を抑止できそうだ」(ニッセイ基礎研究所の上野剛志・主席エコノミスト)との声が出ている。