Jan Strupczewski

[ブリュッセル 8日 ロイター] - ユーロ圏財務相と欧州中央銀行(ECB)は8日、フランスに対し、国債市場の安定化に向け、2027年予算案を成立させるよう求めた。巨額の財政赤字と来年の大統領選を巡る懸念からフランス国債利回りは約25年ぶりの高水準を付け、金融市場で不安が広がっている。

ユーロ圏財務相とECBは8日午後にルクセンブルクで月例会合を開き、フランスの借入コスト急上昇について議論した。

協議に参加した欧州連合(EU)のドンブロフスキス欧州委員(経済担当)は会合後の記者会見で、「全ての加盟国、とりわけ高水準の赤字や債務を抱える国々が慎重な財政政策を実施することが極めて重要だ」と指摘し、「予見可能性と信頼性を確保し市場を安心させるため、翌年に向けて健全な予算を整備することが重要になる。この点について(フランスの)レスキュール経済財務相と連絡を取り合っている」と述べた。

ユーロ圏財務相会合のピエラカキス議長は記者会見で、「われわれはフランスの財政に対するコミットメントを信頼している」と述べた。

フランスは9月、26年の財政赤字が政府目標の5%を超過する見通しだと表明した。27年は、政府資金の調達とコロナ禍当時の債務借り換えのため、過去最高となる3400億ユーロ(3810億ドル)の国債を発行する計画だ。

ECBは、域内国の国債価格が極めて不安定になった場合、「トランスミッション・プロテクション・インスツルメント(TPI)」という緊急措置で流通市場で買い入れを行うことができる。ただ、当局者らによると、ユーロ圏のどの機関もフランスの借入コスト低下を支援するために介入する用意はなく、フランスが自らが作り出した不確実性を解決すべきという立場だという。

当局者によると、ラガルドECB総裁はユーロ圏財務相らに対し、金融政策の円滑な伝達を脅かす不当かつ無秩序な市場力学に対抗する手段はあるものの、明確な適格性基準が存在すると伝えた。

ECBのウェブサイトで公表されている基準には、EUの財政規律の順守や、国内総生産(GDP)比3%というEUの上限を超える財政赤字を抱える国を対象とした懲罰的措置「過剰赤字是正手続き(EDP)」の対象外であることが含まれる。

フランスは財政赤字が対GDP比で5%を超えており、すでに是正手続きの対象となっている。

1999年のユーロ導入以降、フランスが、財政赤字をEU上限の3%未満に抑えられたのは6回にとどまる。一部当局者は、債券市場の圧力だけがフランスに財政再建を促す唯一の要因になり得ると指摘した。

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