Andrea Shalal

[ワシントン 8日 ロイター] - 中国は2010年以降、多国間開発機関への拠出を大幅に増やした一方、国際機関での議決権や幹部ポストの数は世界第2位の経済規模に見合っていないことがシンクタンクの報告書で明らかになった。

世界開発センターが8日発表した報告書によると、中国の開発銀行への資金拠出額は24年に30億ドルに達し、国連の開発関連機関への拠出は47%増加した。

中国は多国間の気候変動対策への拠出も25年に52億5000万ドルへと大幅に増やした。一方、低所得国向けにワクチンを調達・供給する官民連携組織「Gaviワクチンアライアンス」などの基金への拠出は32%削減した。

報告書の共著者イアン・ミッチェル氏は、中国の資金拠出について「15年前から大きく増えたが、経済規模に比べれば依然としてごくわずかだ」と述べ、中国は拠出先をかなり選別していると指摘した。

同氏は「国連への自発的な拠出は多くない。特定分野に特化した基金への支援はほぼ皆無で、2国間の取り組みは続けているものの、規模は縮小している」と述べた。

共著者のベアタ・チホツカ氏は、米国が世界保健機関(WHO)から脱退する一方、中国はWHOに多額の拠出を行ってきたと述べた。ただ開発支出を削減した欧米諸国が残した空白を中国が全て埋めているわけではないとした。

報告書によると、最貧国を支援する世界銀行の国際開発協会(IDA)に対し、中国は前回の増資で15億ドルの拠出を表明し、現在は第5位の拠出国となっている。中国は過去5年間で、多国間開発銀行の無利子・低利融資プログラムへの拠出も92%増やした。

中国の国連機関への拠出のうち、自発的な拠出が占める割合は11%にとどまった。ミッチェル氏は、中国が戦略上何を重視しているかを端的に示すものだと指摘した。米国の拠出では、自発的な拠出が70%を超えた。

報告書によると、世銀や他の多国間開発銀行では中国人が上級管理職のポストを五つ占めており、21年以降変わっていない。一方、中国は20年以降、WHOや国際電気通信連合(ITU)など複数の国連機関で幹部ポストを失った。

高所得国に分類される段階に近づいている中国は、開発銀行からの借り入れを大幅に減らしている。報告書によると、借入総額は21年の80億ドルから24年には47億ドルに減少した。中国は17年には世銀最大の借り入れ国だったが、現在は18位となっている。

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